隣の席の君
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2年に進級して2カ月。
このクラスになってはじめての席替えが行われた。
まだクラス全員の顔と名前を覚えていない俺にとって
席替えというイベントは迷惑で仕方がない。
(あまり覚える気はないがな)
今回の席は窓側から2列目、1番後ろになった。
『日吉くん、よろしくね』
隣の席の女子はなんとなく、覚えている。
たしか、滝川。
読書と映画鑑賞が趣味で
なかなかコアな作家の名前を言っていた。
「…ああ」
俺の愛想の欠片もない返事には気にもせず
にっこりと滝川は微笑んだ。
席替えをしてから、滝川は毎日俺に
『おはよう』と声をかけてくる。
帰るときは『また明日』とか
部活の時にすれ違ったときは『お疲れ様』とか。
それ以上は話さない。
必要以上に絡んでこない分、彼女の隣の席は
わりと居心地がいい。
隣にいてわかったことがある。
どちらかというと大人しく目立つタイプではないが
彼女の周りはいつも誰かがいる。
宿題を教えて欲しいとか昨日のテレビ見たかとか
何気ない雑談をしに来る。
いつもならうるさいと思うのに、不思議とそうは思わない。
物思いに耽っていると、いつの間にか
クラス中が色めきたっていた。
「跡部様かっこいい…!」
窓辺に集まった女子が騒ぐ。
どうやら、跡部部長のクラスが
体育の準備でもしているようだった。
……、滝川も、跡部部長を格好いいと思うのだろうか。
このクラスになってはじめての席替えが行われた。
まだクラス全員の顔と名前を覚えていない俺にとって
席替えというイベントは迷惑で仕方がない。
(あまり覚える気はないがな)
今回の席は窓側から2列目、1番後ろになった。
『日吉くん、よろしくね』
隣の席の女子はなんとなく、覚えている。
たしか、滝川。
読書と映画鑑賞が趣味で
なかなかコアな作家の名前を言っていた。
「…ああ」
俺の愛想の欠片もない返事には気にもせず
にっこりと滝川は微笑んだ。
席替えをしてから、滝川は毎日俺に
『おはよう』と声をかけてくる。
帰るときは『また明日』とか
部活の時にすれ違ったときは『お疲れ様』とか。
それ以上は話さない。
必要以上に絡んでこない分、彼女の隣の席は
わりと居心地がいい。
隣にいてわかったことがある。
どちらかというと大人しく目立つタイプではないが
彼女の周りはいつも誰かがいる。
宿題を教えて欲しいとか昨日のテレビ見たかとか
何気ない雑談をしに来る。
いつもならうるさいと思うのに、不思議とそうは思わない。
物思いに耽っていると、いつの間にか
クラス中が色めきたっていた。
「跡部様かっこいい…!」
窓辺に集まった女子が騒ぐ。
どうやら、跡部部長のクラスが
体育の準備でもしているようだった。
……、滝川も、跡部部長を格好いいと思うのだろうか。
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