小ネタ(終)7
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白い時の彼の字を見たことがある。美麗で、それでいて堂々とした力強さもある。妖精王らしい字だ。
だから黒い時の字も見たいなと思った。
「字を書いてほしい?」
「うん。なんでもいいから。こっちの時の字を見てみたくて」
「また訳のわからない要求だな。せっかくなら日本語書いてあげようか?」
「書けるの?」
「ああ、聖杯から与えられた知識、というか能力でね」
「聖杯から!?」
それが嘘か事実かは分からない。渡したノートの片隅に、私の名前が書かれた。それは綺麗とは言えない字だったが、まるで自分が書いたかのように、じんわりと読みやすかった。