小ネタ(終)7
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茨の中に手を伸ばす。
棘は皮膚を傷付ける。固い枝は譲らず、行く手を阻む。棘が皮膚を破って、肉に刺さる。
厚い唇が開いて言った。
「それでいいの? もっと触り心地の良い草があるだろう?」
「ああ、これが良いんだ。これが心地良いんだよ────オベロン。」
「…………」
「棘のない、柔らかい枝じゃ駄目なんだ。それじゃ触れてるなんて実感持てない。傷付いて、あたたかい血を流して、ようやっと触れたと思える。その代わり、こっちも傷を付けるよ?」
「何を言われても、俺は変わらないよ。好きにしたら?」
「ふふ────」
その時、互いを分かつ茨が消え去った。彼は冷たい手で、新鮮に噴き出す血に触れる。
「…………」
何も言わず、そのあたたかさを確かめるように。
棘は皮膚を傷付ける。固い枝は譲らず、行く手を阻む。棘が皮膚を破って、肉に刺さる。
厚い唇が開いて言った。
「それでいいの? もっと触り心地の良い草があるだろう?」
「ああ、これが良いんだ。これが心地良いんだよ────オベロン。」
「…………」
「棘のない、柔らかい枝じゃ駄目なんだ。それじゃ触れてるなんて実感持てない。傷付いて、あたたかい血を流して、ようやっと触れたと思える。その代わり、こっちも傷を付けるよ?」
「何を言われても、俺は変わらないよ。好きにしたら?」
「ふふ────」
その時、互いを分かつ茨が消え去った。彼は冷たい手で、新鮮に噴き出す血に触れる。
「…………」
何も言わず、そのあたたかさを確かめるように。