小ネタ(終)5
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「思えば、終末を望む君が、どうして僕が林檎を持つことに、そんなにも喜ぶんだい? 林檎は人が自分たちの時代を始めたことの象徴だ。君の嗜好と真逆じゃないのかな?」
「そう、確かにそうではある。でもその話から言えば、林檎は『禁断の果実』まで解釈を薄く広げることができる。そうすれば、貴方の持つ終末の力も、私からすれば同じ性質だと言える」
「でもきっと、それだけじゃないだろう?」
「うん……。もっともっと薄く、都合よく言えば、林檎っていうのは『道徳から外れてて、気持ちいいもの』のメタファーだ。……きっと貴方に、まだ無いそういったものを、期待してしまっているのでしょう」
そう言って***は白い姿の大きな虫の手から林檎を受け取り、一口齧った。虫もまた、***の手から受け取り、真反対から林檎を一口齧った。
「そう、確かにそうではある。でもその話から言えば、林檎は『禁断の果実』まで解釈を薄く広げることができる。そうすれば、貴方の持つ終末の力も、私からすれば同じ性質だと言える」
「でもきっと、それだけじゃないだろう?」
「うん……。もっともっと薄く、都合よく言えば、林檎っていうのは『道徳から外れてて、気持ちいいもの』のメタファーだ。……きっと貴方に、まだ無いそういったものを、期待してしまっているのでしょう」
そう言って***は白い姿の大きな虫の手から林檎を受け取り、一口齧った。虫もまた、***の手から受け取り、真反対から林檎を一口齧った。