「イルミネーションってどう思う？」
「あんなの光ってるだけだろ。それをわざわざ人混みの中見に行って、何が楽しいんだか」
「…………」（緩みきった笑顔）
「何その表情」
「やっぱりオベロンはそう言ってくれるよね！　同じ気持ちで良かった」
「あれを好きじゃないのって、それはそれでどうなの？」
「同じ気持ちなのにそんなこと言うの？　オベロンも本当は知ってるだろうけど、ああいうのって結局大切な人と出かける口実に使うためらしいよ。だからさ、オベロン。ピカピカしてるものなんて興味無いけど、それを眺めるオベロンの横顔を見たい私のために、一緒に出かけてくれない？」
「なんだよその身勝手な誘い文句。嫌になったら帰るからね」