「やったー！　物凄く幸運なことに調査先でお寿司を作れる材料が揃ったぞー！」
「やりましたね、先輩！」
「日本食に馴染みのあるやつらってやたら寿司をありがたがるけどさ、そんなに良いものなの？　主食に酢を混ぜて固めた上に生の魚が乗ってるんだろ？」
「あーオベロン的にはかなり変か」
「妖精國も、食文化は汎人類史のブリテンと似た方向に発展したからね」
「まだそんなことを言ってるのか。お嬢と同じ文化を楽しんでみたらどうだ？」
「君は君で現代（いま）に染まりすぎだと思うけど。それに、別に否定はしてないよ」
「うーんオベロンが食べれそうな寿司か……じゃあ生の魚はやめて……さっき魔猪倒したからあの肉を刻んで焼いて……醤油あるからそれで味付けして……酢も気持ち悪いならまずは固めただけのお米に乗せてみたら……」
「それならもうハンバーグと白米食べるよ。というかそういう邪道ネタって、子供が食べるものなんだろ」
「そこまで知ってるの？」
「ああ、聖杯から与えられた知識にあったからね」
「聖杯なんでも教えてくれるね」
「そもそもサーヴァントなんだ、食事は必要ないよ」
「オベロン……。いつか回転寿司に行けるといいね、回転寿司ならオベロンの好きなメロンもアイスもあるから……」
「いやスイーツ目当てなら寿司屋行かなくていいだろ」