小ネタ(終)12

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主人公

「オベロンってさあ、チビ形態のままで、普段の大きさと同じ量の食事ってできる……?」
「……できるけど、体が小さいぶん食べる速度が落ちるよ。そもそも人間用の食器が使いにくいし」
「じゃあ、食べるのを全力でサポートするから、チビオベロン形態で食べてるところ見せてくれない? ……頼む! (既存の材料詰めるだけだけど)メロンパフェ作るから!」
「もう、しょうがないなあ」
 そうして妖精態になったオベロンの前に差し出されたのは、アイスを使わずゆっくり食べられるように計算されたメロンパフェ。オベロンはテーブルの上で、小物入れに座って、小さい体で大きなパフェスプーンを握っている。その姿はさながら、体格に見合わぬ武器を使いこなす歴戦の戦士のようだ。
 ***は真正面に座り身を乗り出してオベロンを見つめている。スプーンがゆっくりと動き出す。最初に掬われたのは、大きなカットメロンだった。賽の目状に切られたそれは、普段の大きさならば一口で食べて当然のものだ。小さき姿になったオベロンはそれを、大きく口を開けて、かじる。しゃくしゃくしゃく、と、まさに虫が葉を食らう時のように、小さな口ながらどんどん腹に収めていく。クリームも、ソースも、コーンフレークも、次々に口に運ばれていく。縦に長い器を覗き込んで、オベロンは底まで届くスプーンを器用に使い、最後の一片まで残さない。
「お腹いっぱい。ごちそうさま」
事前に言った『食事スピードが下がる』という申告はどこへやら、オベロンは通常と変わらない速度でパフェを食べきった。
「…………! ありがとう……。とても満足できたよ……」
(よくわからないけど高度なセクハラをされた気がする)
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