「や、やっぱりまだ無理だ……、不機嫌サマーを始めるのは……。

エッチすぎて……」

「そろそろいつもの服じゃ暑いんだけど」
「ごめんオベロン……。最近色んな誘惑（主に水着のカーマちゃんによるもの）に乗っちゃダメだって意識してるから刺激が強くて……」
「その方法はよくないな。全部排除しようとすると余計に意識することになる。だから『それそのものは悪いことではない』って考えた方が、ほどよい距離を保てるよ」
「エッチは……悪いことではない……？」
「そう、悪いことではない。誰にあっても普通のことで、社会を成り立たせるにも重要なものだ。ルールさえ守れば、ね。」
「ルール……」
「それがどんなものであるか、君には分かるはずだ。」
「エッチの、ルール……。そうだ、エッチは誰も彼もに感じるのはよくないけど、心に決めたひとには感じてもいい。だから……！」
「………………。」
「…………いやでもやっぱりまだ無理！　まだ気分が夏モードになれてない！！　もうちょっと待って！！」
「仕方ないな。というか、爽やかサマーの方は使ってもいいんじゃないの？」
「いやあっちはあっちで急にお腹出してきて怖いからやだ……」
「………………」