・ルトの好物の一つは不動卿手製「ツチバシの塩スープ」
素朴ながら様々な薬草が使われており、滋味深い味わい。
風邪で高熱を出したルトへと不動卿が渋々作った一品であり、産後の肥立ちを良くする為にとライザへと振舞った一品でもある。
尚、ルトが強請っても「面倒だね」とほぼ作ってくれない。

・ツチバシの塩スープの材料は骨付きのぶつ切りツチバシと各種薬草、そして米。……要するに、参鶏湯に近い料理である。

・ツチバシの塩スープに関しては「お前さんが全部材料を揃えてくるなら考えてやるさね」との事だが、それ以外の材料は採れても子どものルトにはツチバシはまだ中々狩れる相手ではない。辛うじて小さいのを狩ってきた時は「私は〝考える〟とは言ったが〝作る〟とは言ってないよ」とルトに結局作らせた。

・因みに、不動卿自身はこのツチバシスープをそんなに好んではいない。不動卿的には辛みが足らないようでスパイスをドバドバ足す。
ルト「あーーーー！！折角の優しい味わいが台無しに！！」
オゼ「うるさいねェ……私がどう食べようと私の勝手だろうがよ」

・ルト自身、好物故に作るのが得意になった「ツチバシの塩スープ」だが、「(あの時、お師さまが作ってくれたスープの方がずっと美味しかった)」と思っている。マルルクちゃんに比べると料理はそこまで上手くないルトだが、このスープだけはマルルクちゃんより美味しく作れる。

・尚、拙宅オーゼンさんはそこまで料理が上手くない。「大概のものは煮るか焼くかすれば食えるもんだよ」との事。要するに男飯。師が師なので……ルトの調理能力もお察しであったし、シーカーキャンプの料理事情が良くなったのはマルルクちゃんが来てからである。

・因みに、オゼルト師弟の作る「ツチバシの塩スープ」であるが、実際はルトの作るものの方が断然美味しくなっている。ルトの記憶の味は風邪で朦朧としていたのもあり、かなりの思い出補正がかかっている。故にオーゼンさんは作りたがらない……のかもしれない。