本編
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それから、僕はさらにガードを強く固めて、麻子の周りに人が集まらないようにした。昼休みや、学校の行き帰りはもちろん、授業の間の休み時間も彼女と一緒に行動するようになり、学校ではすっかりラブラブカップルとしておなじみの光景となった。僕との仲についてクラスメイトにからかわれると、彼女は複雑そうな顔をしていたが、そういうのも悪い虫を遠ざけるのに役立つから、注意はしない。その代わり、彼女に嫉妬心を抱く女子には、かなり細心の注意を払った。正直、僕に好意を持っている女子なんてたくさんいるから、下手をすればいじめのターゲットになりかねない。過激な女子の怒りを抑え込むために、時には甘い言葉も囁き、時には手荒な手段を使ったりもした。徹底的な僕の根回しのおかげで、彼女に寄り付く者は一切この学校にはいなくなった。初めは素っ気ない態度を取っていた麻子も、しばらくすると僕の言葉や要求を拒絶することはなくなっていった。これでいい。麻子はずっと、僕だけを見ていればいい。そんなことを思いながら、時は過ぎ、僕達も進学する高校について、考え始める時期となった。
「ねー麻子、もちろん、僕とおんなじ高校、行ってくれるよねー?」
「……うん。そうすると思う。だって、私たち、付き合ってるんだもんね。好き同士、なんだもんね」
「そうそう!覚えてくれた?高校上がっても、一緒にいようね。ふふっ、麻子、だーいすきっ!」
後ろから飛びつくようにぎゅっと抱きしめると、麻子は遠慮がちに、回された腕に自分の手を重ねてくる。こんな生活が、当たり前のように、続くのだと思っていた。一緒に高校に通って、一緒の大学に行って、社会人になったら、結婚して一緒に暮らして。そんな幸せな毎日を、いつまでも続けるのだと思っていた。
でも、現実というものは、僕が思っていたよりも容赦なく、その生活をぶち壊したのだ。
麻子は、その年の12月──僕達の住んでいた街から、忽然と姿を消した。
「ねー麻子、もちろん、僕とおんなじ高校、行ってくれるよねー?」
「……うん。そうすると思う。だって、私たち、付き合ってるんだもんね。好き同士、なんだもんね」
「そうそう!覚えてくれた?高校上がっても、一緒にいようね。ふふっ、麻子、だーいすきっ!」
後ろから飛びつくようにぎゅっと抱きしめると、麻子は遠慮がちに、回された腕に自分の手を重ねてくる。こんな生活が、当たり前のように、続くのだと思っていた。一緒に高校に通って、一緒の大学に行って、社会人になったら、結婚して一緒に暮らして。そんな幸せな毎日を、いつまでも続けるのだと思っていた。
でも、現実というものは、僕が思っていたよりも容赦なく、その生活をぶち壊したのだ。
麻子は、その年の12月──僕達の住んでいた街から、忽然と姿を消した。