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⭐︎L完全溺愛夢小説
裏~激裏・シリアス中心
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大切な物を失ってから気づくなんて
本当に馬鹿だと思った
人は物とは違う
物は壊れたらまた買えばいいかもしれない
でも人の心は違う
壊れたら戻らないのだ
信用をなくすのは簡単だ
でもその信用を取り戻すのは
簡単な事ではない
今思えば
No Nameの我儘なんて可愛い物だったなと笑ってしまう
私の中心に貴女が居て
今その貴女がいなくなって
心に大きな穴が空いているようだった
私は本当に空っぽになってしまった
それからは
本当に毎日が苦痛だった
大学の講義...
というか大学に行くのが苦痛だった
忘れたいのに
貴女を見掛ける度に
抱き締めたい衝動に駆られて仕方ない
私ではもう駄目なのに
泣かせてしまうだけなのに
それでも今すぐ抱き締めたかった
この街に居るのも苦痛だ
貴女との思い出が詰まっているこの街に
私の逃げ場はなかった
携帯も今すぐにでも捨ててしまいたかった
貴女に連絡したくなってしまうから
でも暫く出来なかった...
これがなくなってしまったら
本当に最後な気がして...
私はまだそこまで
踏み切れなかった
それでも半年は大学に通い続けた
なるべく貴女に会わないように
避けるように...
しかし
あの噂を耳にしてしまう
「夜神君とNo Nameちゃんがラブホ街を歩いていた」
最初は自分に言い聞かせた
歩いていたからなんだ
見間違いかもしれない
付き合っているんだから当然だ
.....付き合っている
あぁそうか...
やはり私はもうNo Nameの中には居ないんだ...
今までは認めたくなかった部分が大半を占めていたが
この噂を聞いてから
私は自分の中の感情がなくなっていくのを自覚した
もうNo Nameは戻ってこないんだ
ならこの街に居る必要もない
携帯も要らないじゃないか
私はすぐ携帯を解約した
そして新しい携帯を買った
メモリは移し替えていない
誰とも連絡を取りたくなかった
また一から入れていけばいい
No Nameも新しい道を歩み始めたんだから
私も進むしかないんだ
そう無理やり自分に言い聞かせて
私はこの街を出た
.