page.56 繋がらない君へ
夢小説の詳細詳細
⭐︎L完全溺愛夢小説
裏~激裏・シリアス中心
*裏小説につきましては、R-18となっております
*感想は、掲示板までお願い致します
↑old
↓new
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「それで、今度の行き先なんだけどさ....」
あぁ、この道...
昔あの人と一緒に歩いた事がある
あんまり歩きたがらないあの人が
珍しく今日は歩きたいなんて言って...
ここから見える夜景がとても綺麗で
そしてあの人からそっと優しいキスをしてくれた
目を閉じれば思い出す
あの人の特徴的な喋り方
澄んだ大きな瞳
温かい手
細い指
あたしを呼ぶあの声....
「............おい」
「.......No Name..........」
「...................No Name!」
はっと我にかえる
そこには怪訝そうな月の顔
あたし
どれくらいぼーっとしてたの...?
「ずっと声掛けてたのに、返事ないしどうしたんだ?」
「うーん...。ちょっと軽くトリップしてた...」
「軽く...?あれでか?」
「......ごめん」
「竜崎の事なら、もう忘れろよ。ずっと連絡ないんだろ?だいたいあれから何年経ったんだよ」
「ごめん.......」
月はあたしの婚約者
今年の冬に結婚しようと約束した
二人でそう決めた
竜崎はあたしの元カレ
月とは大学の同級生
竜崎との付き合いは結構長い方だと思っていたけど
竜崎が居なくなって気がついたら月との方が付き合いが長くなっていた
竜崎とは一緒に居た時間よりも
もう別れた時間の方が長くなっていた
でも忘れられない
どうしても忘れられない
忘れる努力はした
そりゃあもう沢山した
バイトを詰め込んでみたり
大学の研究室に入り浸ってみたり
違う男の子と付き合ってみたり
でもダメ...
忘れられない...
それどころか
益々 竜崎の事を思い出す
.