page.25 †L†~Long way~(Ⅰ)
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⭐︎L完全溺愛夢小説
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ここへ来て
一年が経った
私は家族の温かさは知らないが
ワタリの優しさこそが
家族に対するものだと思った
この広い屋敷には
私とワタリの二人だけ
私はワタリに甘え
その優しさに
ひたすらしがみついた
ワタリが離れて行かないように
ワタリは私の事を
いつも「貴方」
と呼んでいた
そこだけが
どうも引っかかる
家族に対して
「貴方」とは言わないのではないだろうか
やはりワタリは
私を唯の
哀れな孤児だと思っているのか
二度目の誕生日が来た
ワタリが付けた誕生日だが
産み落とされてすぐに拾われたので
きっと10月31日で合っているだろう
ケーキに二本の蝋燭を灯す
大きなケーキに
たった二本の蝋燭
なんだか物悲しい
しかしワタリに拾われていなかったら
この二本の蝋燭さえ見れなかったのだ
だから私は
たった二本の蝋燭にさえ
感謝する
「Happy birthday TO YOU」
こんな時まで
私を「貴方」と呼ぶワタリ
何だか悲しくて
無意識に零れる涙
「...どうしたのですか?」
慌てているワタリ
私は自分でも
どうしたのか分からなかった
ワタリに
名前を呼ばせれば満足なのか
しかし
私には名前がない
呼びようがないのも事実
「なまえを...」
「?」
「なまえをよんで...」
「名前ですか?」
「ぼくの...なまえは...なに...?」
「......」
「ワタリ...おしえて...?」
困っているワタリ
今まで「貴方」と呼んでいたのだから
当然だろう
「L=lowlight...」
「える...ろう...らいと?それが、ぼくのなまえ...?」
「はい。いつか、この名前を付けようと思っていました」
「ありがとう、ワタリ」
この日から
私は
L=lowlightになりました
.