page.25 †L†~Long way~(Ⅰ)
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⭐︎L完全溺愛夢小説
裏~激裏・シリアス中心
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どれくらい
眠っていたのだろう
目が覚めた時は
硬いコンクリートの上ではなく
柔らかいベッドの中にいた
躯に思うように力が入らず
上を向いたまま目だけを動かし
状況を把握する
意識ははっきりしている
私は生きている
今分かるのは
それだけだった
「目が覚めましたか?」
赤ん坊なのだから
言葉など分かるわけがないのだが
男の声がしたので
反射的にビクッとした
恐くなり震える躯
また
捨てられるかもしれない
私は
人を信じれなくなっていた
人というものは
いらなくなったら
簡単に捨てる生き物だという考えが
私の中には植え付けられていた
この声の主も
その人間の一人なのだろう
これから私を
捨てに行くのだろう
「震えていますね。寒いのですか?」
男が近づいて来る
恐い
恐い....
来るな......
私は暴れた
泣きじゃくった
しかし
相手は大人
私は非力な赤ん坊
すぐに押さえつけられて
男の腕の中に収まった
「元気ですね」
言葉は分からないものの
男が微笑んだのは分かった
その表情は
とても穏やかで
瞳には
私が映っていた
これが私か...
男の瞳を通して
初めて
自分の姿を見た
.