ハロー、ワールド。
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私とDIOさんの処遇が決まったようだ。承太郎さんの家に暫くお世話になるとか。すぴーどわごん財団?の施設では何かあった時に対処できるような強力なスタンド使いがいないから、らしい。
両親どころか親戚縁者もいない私にとっては渡りに船だけれど、果たしていいのだろうか。
詳しくは教えてくれないが、私が今入れ替わっている相手のDIOさんと承太郎さんは何やら因縁があるようで。険悪な雰囲気がいつも漂っているし、私と顔を合わせると複雑な表情になる。
移動は護送車。拘束着に包まれた体。窮屈で退屈な旅路。私はただ頭を巡らせるだけ。
スタンドという謎の能力。承太郎さんやジョセフさんたちに色々と説明は受けたが、まだ理解しきれていない。そもそも自分のスタンドがまだ見えない。
なんでも私の能力は、自分と相手を入れ替えるというもの、らしい。まだスタンドをうまく制御できないらしく、ひどく驚いた拍子に能力が発動してしまいDIOと入れ替わったのではないか、と言われている。
どうせならもっと役立ちそうな能力が良かった。いや、役立っているのか。少なくともDIOさんにとっては。
それに、元はDIOさんのものであるこの体。人間のものよりずっと鋭い犬歯。血色のない肌は冷たい。太陽の光を浴びれば即死だという。
彼はいわゆる吸血鬼、らしい。にわかには信じられなかったけれど、体温計で熱を計ってみて納得した。そこには普通の人間ではありえない数値が示されていたから。
両親が殺されたあの時――私はDIOさんに助けられた。しかも彼は見ず知らずの私に住居や一人暮らしするには十分すぎるほどのお金までくれた。
受け取れませんと突っぱねたが、ここに住んでくれた方がいい、空き家ではいつ泥棒が入るかわからないから家を守ってくれる人間を探していた、この金は給料だと思ってくれ、だとか。滔々と語られて頷いてしまって。口車に乗せられるとはこういうことか。
それも、こうなることを見越してのことだったのだろうか。それとも保険とか?
ううん、と頭を悩ませていれば、強化ガラスの壁で隔たれた先の私――の姿をしたDIOさんが喚く。
「このDIOの姿をしてそのように振る舞うなと言っているだろう!」
「いやそんなこと言われても…」
じゃあ私の体を返してくださいと口を尖らせれば、それは出来ない相談だと突っぱねられる。ああ、これからどうなってしまうのだろう。