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触れて、弄って、私を感じて欲しい。その一心で、衣服をゆっくりと脱いでゆく。
「ねえ、見て……」
ソファに座り、微動だにしない庵の前で。扇情するように、焦らすように。肌が晒されてゆく。今日のデートのために何時間もかけて選んだワンピースは、ホテルの床に打ち捨てられた。
終電を逃したことを言い訳に、彼を連れ込んだラブホテル。きらきらしい内装とは裏腹に、私の心は沈んでいくばかりだった。
そもそも、今日がデートだと思っているのはきっと私だけで。彼からすれば私なんて、数多くいる”蜜”の一人でしかない。いくらお金を渡しても、セフレにすらしてもらえない。そういう硬派なところが格好良い、と嘯いて自分を騙すのももう限界だ。
――だから。
「庵……お願い……」
下着を取り払う。胸が露わになる。その様子すら、彼はその硬質な瞳で眺めるだけで。身動ぐことすらない。
愛して、と。声にならない呟きを、拾ってくれる
お題:月にユダ様
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