Short
name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「お願いがあるんですよ、なまえさん」
「な、なん…ですか」
隣に立つ女性に向けて、にっこりと笑みを形作る。今まさに私の私室から出ていこうとしていた彼女の手にはティーポット。執務中に飲むお茶を頼んだ時のことだった。
ちらりと視線を落とせば、空になった陶器のカップが艷やかに光る。今日の茶葉はアールグレイだった。地球のお茶はどれも美味しくて、飲み飽きることがない。
何か嫌な予感でもしたのだろう。彼女は眉を顰めて後退るが、もう遅い。
「地球人の性交がどんなものなのか気になるんですが」
「え、っ」
「試させてはもらえませんか?」
「は、はい!?」
絶句している彼女をベッドへ誘う。驚きで抵抗することすら忘れていたらしいなまえを押し倒せば、慌ててその手で私の胸元を押すけれど。そのあまりの力の弱さに思わず笑ってしまいそうになる。地球人が貧弱で脆弱な人種だということは知っているけれど、彼女はその中でも一等虚弱だ。
なまえは、地球から連れてきた人間の女だ。私の部下……というよりは下女として、召使いの真似事をしている。彼女のメイド姿は、そういう文化があるとブルマさんに教えてもらって、無理やり着せたものだ。モノクロームで裾の長いワンピースにエプロンは、いつも物憂げな雰囲気を醸し出しているなまえに似合っている。メイド服とやらはやたらと種類が多く、丈の短く露出の多い方も好きなのだが、恥ずかしがって中々着てもらえない。
押しに弱く、あまり賢くない彼女を言いくるめるのは容易かった。それはここで働かないかと誘った時も――今も同じ。少し詭弁を弄すれば、言質を取るのは簡単だ。弱い意志を曲げさせることも。
「ういす、さま…っ」
まろい頬の輪郭をなぞる。すれば彼女は吐息を漏らした。愛撫を繰り返していくうちに、なまえは抗う力を弱めていく。主体性に乏しく、流されやすい。だけれどそんな彼女に感じるのは嫌悪ではなくて。
こちらを見つめる瞳は、今にも溢れそうな花の蜜のように甘くとろけきって。同じように泥濘んだナカを、自らの屹立で暴いてゆく。
ああ、と息を吐いた。合わせた肌の熱が、想像よりずっと。
「っひ、あ…ァ!」
「……随分と気持ちよさそうですね?」
さんざん入らないだの何だのと拒否していた癖に、彼女のソコは私自身をしっかり咥え込んで離そうとしない。腰を打ち付ければ、その度に頼りない肢体を歓喜に震えさせる。
どちらかといえば陰気で、大人しい普段の姿とは違い、生命力に溢れているなまえが――どうしようもなく愛おしく思えて。
「ういす、さまは…っきもちいい、ですか?」
「…っ、はい」
応えれば、上気させた頬に笑みを乗せる彼女。健気でうれしそうなその姿に、私は。
――ああ、一人の人間にここまで入れ込むことになるとは。ビルス様に知られたら怒られるだろうか、なんて考えながら再び律動を始めた。
43/86ページ