蛍くんの家に勝手に入ってくる叶也さんの話
叶也が蛍の部屋に入る(無断)と
ソファとローテーブルの間の床にうつ伏せで死んでる(二日酔い)
叶「(死んでる……)」
近くにしゃがんで蛍を揺する叶也
叶「ねぇ起きて~」
蛍「ン゛ォ゛(地獄声)…………な゛に゛……サオリ…………?」
頭を抑えながら仰向けに寝返る
叶「彼女ちゃんじゃないよ~」
蛍「あ゛ーいやサオリはそういうんじゃ…………!?」
起こしてるのが叶也だと気付いて目を見開き思わず起き上がる
蛍「えっ……なんっお前……鍵……」
叶「合鍵」
蛍「ヒェ~~こっわ……ストーカーかよぉ」
叶「あははは」
蛍「目が笑ってな~~い」
蛍「まぁ別にいいけどさぁ、ここ俺が借りてるんじゃないし」
叶「え、そうなの?誰の?」
蛍「”パパ”」
叶「あー……」
蛍「いや、それよかなんの用なんです?」
それを聞いて立ち上がり、持っていたレジ袋を顔の前で揺らしてにこにこする叶也
叶「ご飯食べられそう?」
蛍「……はいぃ?」
あからさまに不審がる蛍
叶「作ったげる」
蛍「え~~~wなに怖い怖い、絶対なんかあるじゃん後でぇ」
蛍「ちょ、それ中身なに、見せて」
はい、と叶也がテーブルに置いた袋をガサガサ確認する
蛍「んっはwwwww冷食wwwwwww」
叶「美味しいよぉ」
蛍「これ……っwww作るって言わないwwwいやもう、置いてってくれりゃ自分で食うって」
叶「遠慮しないでよ〜『おいしくなーれ♡』って愛情込めながらボタン押すから」
蛍「ヒィwwwwwwwwwwwwww」
蛍がテーブルに突っ伏して大ウケしてる間に袋から箱を出してキッチンに向かう叶也
蛍「マジで笑わすのやめて……いま頭いてぇから……w」
言いながらゆっくり立ち上がってのそのそと後を付いていく
カウンターに箱を置いて中身を手早く取り出す叶也
蛍はそれが見える近くの壁に寄りかかってじっと見ている
叶「……出来たら持っていくから大丈夫だよ?」
蛍「んー……」
だるそうなのに視線だけは叶也の手元から外さない蛍
その様子を見てふっと微笑む叶也
叶「……お皿の場所ならわかるから♡」
蛍「いやなんでわかんのこの子ぉ、俺がいないとき来たりしてた?不法侵入?」
叶「片っ端から引き出し開けたらどのみちわかるでしょ」
蛍「あっ来てなかったわ~よかった~」
そのあともぐだぐだ話してるうちにレンチンし終わりふたりでソファのほうに戻る
相変わらずテーブルとソファの間(多分定位置)に座る蛍
できた料理をテーブルに出して向かいに座る叶也
蛍「あぁ~いい匂いする……ミネストローネ?これ」
スプーンでくるくるかき混ぜながら訊く
叶「うん」
蛍「アレか~?フランスの。ピカなんとかってブランド」
叶「違うけど」
蛍「違うかぁ」
叶「でも僕も食べて美味しかったやつだから、味は保証するよ?」
蛍「ほーん……お前も冷食とか食べんのねぇ」
とりあえずスープ部分だけ掬って口に運ぶ蛍
お、んまい。とつぶやいて普通に食べ始める
叶「え~食べるよぉ、なんだと思ってたの?」
蛍「『家で自作のスムージーしか飲まなそうな奴』?」
叶「女子じゃん……」
蛍「家に上がり込んで飯作ろうとしてくるのはそこそこ女子じゃん」
叶「サオリちゃんみたいに?」
蛍「だっwwwからサオリはそういうんじゃないって、もっと都合がい……おっと」
叶「うわぁサイテ~サオリちゃんかわいそ~」
蛍「その徒党組んでくる感じすげー女子だわ……」
叶也の様子を伺うように一瞥して引き続き食べる蛍
叶「……お店のほうはどう?」
蛍「ん~~?んー相変わらずよぉ?サビでガジってるリーマン多いなーとか……場所変えたばっかだしなぁ、前に比べたら平和じゃないの」
叶「そっかー」
蛍「あとさぁ〜店長がカルーア仕入れるのやめるかとか言い出して、いや絶対要るでしょカルーアウーロン好きなお客もう、5、いや10人ぐらいいたよ?たぶん。っていうかまず俺がカルーアウーロン飲みたいからって。ちょっと揉めた」
叶「ふふww」
蛍「も~そんなもん、いつも通り」
叶「じゃあさぁ」
蛍「うん?」
叶「昨日も◯◯さんって来てた?」
蛍の表情がスッと神妙になり一瞬空気がピリつく
しかしすぐに何かに気づいたように蛍の目が丸くなる
蛍「…………”これ”?」
スプーンで残ってるスープをつついて訊く
叶「うん、それ」
頬杖ついてにっこりする叶也
はぁ~~と深いため息をつきながら頭を抱える蛍
蛍「これ……◯◯さ……えぇ~……」
蛍「もう……アレよ?」
叶「うん」
蛍「すっごい……羽振りのね……いいお客なのよ◯◯さんってさぁ」
叶「別にすぐどうこうなるとは言ってないよ?来なかったら来なかったで」
蛍「うん……」
叶「ただ来たかだけ」
蛍「”これ”で」
叶「そう」
蛍「う~~~~……」
眉にしわをよせたまま後ろのソファにもたれて天を仰ぐ蛍
蛍「……口つけちゃったからねぇ……」
蛍「来てたよ、昨日」
叶「何時ごろ?」
蛍「……22時……あたり」
叶也は少し俯いて優しく笑う
叶「……ん。ありがとね」
テーブルに手をついて立ち上がろうとする叶也
それに気づいた蛍が慌てて腕を掴む
蛍「いやちょっとぉ!」
叶「僕そろそろ行かなきゃ~」
蛍「すぐじゃないって言ったじゃんお前ぇ!」
叶「でも情報はすぐじゃないとだからさ~」
蛍「うぞづぎ……」
突っ伏して力が緩んだ蛍の手をほどいて立ち上がる叶也
叶「嘘じゃないって、むしろその情報で◯◯さん大丈夫になるよ、たぶん」
蛍「……やだ」
叶「なに?」
蛍「急に帰ったらさみしい」
叶「じゃ~ね~」
蛍「あ゛あ゛あ゛あ゛」
叶也があっという間に出て行ってしまい急に静まり返る部屋
しばらく寝転がって放心状態の蛍
ふと思い立ってカウンターに置きっぱなしだった箱を確認しに行き、同じものをスマホで検索し始める
出てきた商品のページを見てわーお……やっぱすぐなんじゃん……とつぶやき苦笑する蛍
ソファとローテーブルの間の床にうつ伏せで死んでる(二日酔い)
叶「(死んでる……)」
近くにしゃがんで蛍を揺する叶也
叶「ねぇ起きて~」
蛍「ン゛ォ゛(地獄声)…………な゛に゛……サオリ…………?」
頭を抑えながら仰向けに寝返る
叶「彼女ちゃんじゃないよ~」
蛍「あ゛ーいやサオリはそういうんじゃ…………!?」
起こしてるのが叶也だと気付いて目を見開き思わず起き上がる
蛍「えっ……なんっお前……鍵……」
叶「合鍵」
蛍「ヒェ~~こっわ……ストーカーかよぉ」
叶「あははは」
蛍「目が笑ってな~~い」
蛍「まぁ別にいいけどさぁ、ここ俺が借りてるんじゃないし」
叶「え、そうなの?誰の?」
蛍「”パパ”」
叶「あー……」
蛍「いや、それよかなんの用なんです?」
それを聞いて立ち上がり、持っていたレジ袋を顔の前で揺らしてにこにこする叶也
叶「ご飯食べられそう?」
蛍「……はいぃ?」
あからさまに不審がる蛍
叶「作ったげる」
蛍「え~~~wなに怖い怖い、絶対なんかあるじゃん後でぇ」
蛍「ちょ、それ中身なに、見せて」
はい、と叶也がテーブルに置いた袋をガサガサ確認する
蛍「んっはwwwww冷食wwwwwww」
叶「美味しいよぉ」
蛍「これ……っwww作るって言わないwwwいやもう、置いてってくれりゃ自分で食うって」
叶「遠慮しないでよ〜『おいしくなーれ♡』って愛情込めながらボタン押すから」
蛍「ヒィwwwwwwwwwwwwww」
蛍がテーブルに突っ伏して大ウケしてる間に袋から箱を出してキッチンに向かう叶也
蛍「マジで笑わすのやめて……いま頭いてぇから……w」
言いながらゆっくり立ち上がってのそのそと後を付いていく
カウンターに箱を置いて中身を手早く取り出す叶也
蛍はそれが見える近くの壁に寄りかかってじっと見ている
叶「……出来たら持っていくから大丈夫だよ?」
蛍「んー……」
だるそうなのに視線だけは叶也の手元から外さない蛍
その様子を見てふっと微笑む叶也
叶「……お皿の場所ならわかるから♡」
蛍「いやなんでわかんのこの子ぉ、俺がいないとき来たりしてた?不法侵入?」
叶「片っ端から引き出し開けたらどのみちわかるでしょ」
蛍「あっ来てなかったわ~よかった~」
そのあともぐだぐだ話してるうちにレンチンし終わりふたりでソファのほうに戻る
相変わらずテーブルとソファの間(多分定位置)に座る蛍
できた料理をテーブルに出して向かいに座る叶也
蛍「あぁ~いい匂いする……ミネストローネ?これ」
スプーンでくるくるかき混ぜながら訊く
叶「うん」
蛍「アレか~?フランスの。ピカなんとかってブランド」
叶「違うけど」
蛍「違うかぁ」
叶「でも僕も食べて美味しかったやつだから、味は保証するよ?」
蛍「ほーん……お前も冷食とか食べんのねぇ」
とりあえずスープ部分だけ掬って口に運ぶ蛍
お、んまい。とつぶやいて普通に食べ始める
叶「え~食べるよぉ、なんだと思ってたの?」
蛍「『家で自作のスムージーしか飲まなそうな奴』?」
叶「女子じゃん……」
蛍「家に上がり込んで飯作ろうとしてくるのはそこそこ女子じゃん」
叶「サオリちゃんみたいに?」
蛍「だっwwwからサオリはそういうんじゃないって、もっと都合がい……おっと」
叶「うわぁサイテ~サオリちゃんかわいそ~」
蛍「その徒党組んでくる感じすげー女子だわ……」
叶也の様子を伺うように一瞥して引き続き食べる蛍
叶「……お店のほうはどう?」
蛍「ん~~?んー相変わらずよぉ?サビでガジってるリーマン多いなーとか……場所変えたばっかだしなぁ、前に比べたら平和じゃないの」
叶「そっかー」
蛍「あとさぁ〜店長がカルーア仕入れるのやめるかとか言い出して、いや絶対要るでしょカルーアウーロン好きなお客もう、5、いや10人ぐらいいたよ?たぶん。っていうかまず俺がカルーアウーロン飲みたいからって。ちょっと揉めた」
叶「ふふww」
蛍「も~そんなもん、いつも通り」
叶「じゃあさぁ」
蛍「うん?」
叶「昨日も◯◯さんって来てた?」
蛍の表情がスッと神妙になり一瞬空気がピリつく
しかしすぐに何かに気づいたように蛍の目が丸くなる
蛍「…………”これ”?」
スプーンで残ってるスープをつついて訊く
叶「うん、それ」
頬杖ついてにっこりする叶也
はぁ~~と深いため息をつきながら頭を抱える蛍
蛍「これ……◯◯さ……えぇ~……」
蛍「もう……アレよ?」
叶「うん」
蛍「すっごい……羽振りのね……いいお客なのよ◯◯さんってさぁ」
叶「別にすぐどうこうなるとは言ってないよ?来なかったら来なかったで」
蛍「うん……」
叶「ただ来たかだけ」
蛍「”これ”で」
叶「そう」
蛍「う~~~~……」
眉にしわをよせたまま後ろのソファにもたれて天を仰ぐ蛍
蛍「……口つけちゃったからねぇ……」
蛍「来てたよ、昨日」
叶「何時ごろ?」
蛍「……22時……あたり」
叶也は少し俯いて優しく笑う
叶「……ん。ありがとね」
テーブルに手をついて立ち上がろうとする叶也
それに気づいた蛍が慌てて腕を掴む
蛍「いやちょっとぉ!」
叶「僕そろそろ行かなきゃ~」
蛍「すぐじゃないって言ったじゃんお前ぇ!」
叶「でも情報はすぐじゃないとだからさ~」
蛍「うぞづぎ……」
突っ伏して力が緩んだ蛍の手をほどいて立ち上がる叶也
叶「嘘じゃないって、むしろその情報で◯◯さん大丈夫になるよ、たぶん」
蛍「……やだ」
叶「なに?」
蛍「急に帰ったらさみしい」
叶「じゃ~ね~」
蛍「あ゛あ゛あ゛あ゛」
叶也があっという間に出て行ってしまい急に静まり返る部屋
しばらく寝転がって放心状態の蛍
ふと思い立ってカウンターに置きっぱなしだった箱を確認しに行き、同じものをスマホで検索し始める
出てきた商品のページを見てわーお……やっぱすぐなんじゃん……とつぶやき苦笑する蛍
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