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【未完】初期刀:山姥切

「ごめんなさい、ごめんなさい」

手入れから目を覚ますと、主が畳に頭を擦りつけながら謝罪をしていた。どうしてそんなに謝るのか。むしろ折れそうになるまで重傷であった自分を回復させてくれたのだ、感謝しかない。

「こうするしか、なかった」

頭を上げてくれと言っても主は「ごめんなさい」「こうするしかなかった」と繰り返すばかり。
埒があかないと布団から抜け出す。主の前に膝をつき、肩に手を置いて顔を上げさせた。

「落ち着いてくれ。一体なにがあったんだ」

涙や鼻水でぐしゃぐしゃの顔は強張っており、申し訳なさと恐れがそこにあった。そして涙の海に沈む主の瞳の中に、自分ではない姿を見つけた。見間違いかと思い、自分の髪に手を伸ばし視界へと入れる。

「これ、は」

主がしきりに謝罪をする理由に気づき、山姥切国広は言葉を失った。
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