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第14話 色々とキャパオーバー!温泉旅行!前編
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そして、やってきました温泉街!街中には湧き出た温泉の流れる水路が通っていて、あたりは温泉の独特の香りで溢れていた。
普段、川は見るけど暖かい温泉が流れて湯気が立ち込めるその風景は初めて見たのか、ユエさんは物珍しげに流れる温泉の水路を眺めていた。春人は普段と変わらず食べ歩きと称して温泉まんじゅうやら温泉卵やらを買い食いしている。
「あ、なまえ!足湯がある!入ろう!」
「うん!ちょうど誰も使ってない!ナイスタイミング!」
飛香が私の腕を取って空いている足湯スポットに引っ張って行く。
温泉地特有の、足湯に気軽に入れるスポットが点在している。
タイミングよく誰も使っていない場所を見つけ、そこへ腰を下ろした。
急に温泉旅行に誘ったにも関わらず、飛香はノリノリで二つ返事で快諾した。
今日は淡い水色のマキシワンピースと白のつば広の帽子、それに落ち着いた黒ストレートのセミロングのカツラと合わせて清楚系女子になっている。
さっきから温泉街を歩く間中、ずっと腕を組まれて歩いてるためか、「かわいい姉妹ですね」と通りすがりの老夫婦に微笑ましく挨拶された。見た目だけではそう見えるんだろうな、と腕をくんでくるこの「男の娘」を横目でちらりと見た。
「なまえ、脚キレー!しかもすべすべー!」
「あ、飛鳥、くっくすぐったいって!ちょ!」
横目で盗み見ている隙に、飛鳥に温泉に浸けていた脚をするりと触られそのくすぐったさから脚をばたつかせた。
その反動でお湯がバシャバシャと跳ね、二人の髪を濡らす。
「いーじゃない、女の子同士・な・ん・だ・か・ら!」
「あんた、女の子じゃないでしょー!」
「こら、落ち着けお前ら」
なおも触ってくる飛鳥に抵抗するため、ちょっと腰を浮かそうとしていたところに、
ユエさんの手が伸びてきて私の腕を引っ張って立たせてくれた。
「ユ、ユエさん、はぁ、た、助かった」
「お前はこっちに来て座れ」
そう言ってユエさんは、私の腕を引いて飛鳥から向かいの腰掛けに私を座らせ、隣に腰を下ろした。
正面で飛鳥は膝に顎を乗せぶーぶー文句を垂れているが、セクハラの反省をしっかりさせるため、きっちり無視をしておくことにした。
「ユエさんは温泉は初めて?」
足湯が初めてなのか、履いていたスキニーパンツの裾を捲り上げ、温度を確かめながら恐る恐る足を温泉に浸けようとしているユエさんに問いかけた。ユエさんは足元の水面に視線を落としたまま答える。
「あぁ、クロウが生きていた頃はイギリスにいることがほとんどだったし、さくらとは香港はよく尋ねたが、日本の温泉には行ったことがなかった」
「そうだったんだ。じゃあ今回来れてよかった。日本人と温泉は、イギリス人でいうところの傘と雨くらい馴染みのあるものだし、日本文化を楽しんでもらえると嬉しいな」
「そんなに馴染みがあるのか?」
「うーんそうだね、こうして本格的に観光地化してるのは温泉が名所になってる場所くらいだろうけど、温泉が湧いてる旅館とかは小さい頃によく家族で行ったよ」
「なまえ!今回のお宿って、お部屋に温泉がついてるんでしょ!?一緒に入ろー!」
「飛香、あなたこんな可愛い格好してるけど、男の子だって私忘れてないからね」
「ちぇー俺とだったら、そのままのノリで入ってくれると思ったのにー」
「馬鹿言うな。お前は男だろ。主と風呂を共にはさせん」
「そう言う貴方は人間じゃないじゃん。見た目は男性でも。」
飛香はいつの間にか私のすぐ隣に腰掛けていて、私の腕にまた絡みついて私の頭ごしにユエさんを睨んだ。
ユエさんの空気が変わったのを感じて恐る恐る反対隣を振り返ると、ユエさんが不機嫌そうな顔をしてこちら・・というより私の後ろの飛香を睨んでいた。
この2人、旅行先でくらい仲良くできないものかしら、と腰掛けの背もたれに背を預け、よく晴れた空を仰いだ。
「なまえー!ここの温泉まんじゅうアイス、ほんまにうまいでー!!!」
二人の空気が重くそろそろ移動して気分を入れ替えようかと思案していたところ、
買い食いしていた春人がでっかいソフトクリームを持って駆け寄ってきた。
助かった。重苦しい空気を払拭してくれる春人は、さながら空気清浄機のようだ。
温泉まんじゅうがアイスにトッピングされているものでも買ってきたのだろう。
少し離れたところからでも、その手に掴まれているソフトクリームと乗せられているトッピングが目に入る。
「あ!いいなー!春人、一口ちょうだい!」
私は一口もらおうと、足湯につけていた足をさっと拭き、いまだ睨み合う2人を残し、サンダルを履き直し春人の方へと向かった。
普段、川は見るけど暖かい温泉が流れて湯気が立ち込めるその風景は初めて見たのか、ユエさんは物珍しげに流れる温泉の水路を眺めていた。春人は普段と変わらず食べ歩きと称して温泉まんじゅうやら温泉卵やらを買い食いしている。
「あ、なまえ!足湯がある!入ろう!」
「うん!ちょうど誰も使ってない!ナイスタイミング!」
飛香が私の腕を取って空いている足湯スポットに引っ張って行く。
温泉地特有の、足湯に気軽に入れるスポットが点在している。
タイミングよく誰も使っていない場所を見つけ、そこへ腰を下ろした。
急に温泉旅行に誘ったにも関わらず、飛香はノリノリで二つ返事で快諾した。
今日は淡い水色のマキシワンピースと白のつば広の帽子、それに落ち着いた黒ストレートのセミロングのカツラと合わせて清楚系女子になっている。
さっきから温泉街を歩く間中、ずっと腕を組まれて歩いてるためか、「かわいい姉妹ですね」と通りすがりの老夫婦に微笑ましく挨拶された。見た目だけではそう見えるんだろうな、と腕をくんでくるこの「男の娘」を横目でちらりと見た。
「なまえ、脚キレー!しかもすべすべー!」
「あ、飛鳥、くっくすぐったいって!ちょ!」
横目で盗み見ている隙に、飛鳥に温泉に浸けていた脚をするりと触られそのくすぐったさから脚をばたつかせた。
その反動でお湯がバシャバシャと跳ね、二人の髪を濡らす。
「いーじゃない、女の子同士・な・ん・だ・か・ら!」
「あんた、女の子じゃないでしょー!」
「こら、落ち着けお前ら」
なおも触ってくる飛鳥に抵抗するため、ちょっと腰を浮かそうとしていたところに、
ユエさんの手が伸びてきて私の腕を引っ張って立たせてくれた。
「ユ、ユエさん、はぁ、た、助かった」
「お前はこっちに来て座れ」
そう言ってユエさんは、私の腕を引いて飛鳥から向かいの腰掛けに私を座らせ、隣に腰を下ろした。
正面で飛鳥は膝に顎を乗せぶーぶー文句を垂れているが、セクハラの反省をしっかりさせるため、きっちり無視をしておくことにした。
「ユエさんは温泉は初めて?」
足湯が初めてなのか、履いていたスキニーパンツの裾を捲り上げ、温度を確かめながら恐る恐る足を温泉に浸けようとしているユエさんに問いかけた。ユエさんは足元の水面に視線を落としたまま答える。
「あぁ、クロウが生きていた頃はイギリスにいることがほとんどだったし、さくらとは香港はよく尋ねたが、日本の温泉には行ったことがなかった」
「そうだったんだ。じゃあ今回来れてよかった。日本人と温泉は、イギリス人でいうところの傘と雨くらい馴染みのあるものだし、日本文化を楽しんでもらえると嬉しいな」
「そんなに馴染みがあるのか?」
「うーんそうだね、こうして本格的に観光地化してるのは温泉が名所になってる場所くらいだろうけど、温泉が湧いてる旅館とかは小さい頃によく家族で行ったよ」
「なまえ!今回のお宿って、お部屋に温泉がついてるんでしょ!?一緒に入ろー!」
「飛香、あなたこんな可愛い格好してるけど、男の子だって私忘れてないからね」
「ちぇー俺とだったら、そのままのノリで入ってくれると思ったのにー」
「馬鹿言うな。お前は男だろ。主と風呂を共にはさせん」
「そう言う貴方は人間じゃないじゃん。見た目は男性でも。」
飛香はいつの間にか私のすぐ隣に腰掛けていて、私の腕にまた絡みついて私の頭ごしにユエさんを睨んだ。
ユエさんの空気が変わったのを感じて恐る恐る反対隣を振り返ると、ユエさんが不機嫌そうな顔をしてこちら・・というより私の後ろの飛香を睨んでいた。
この2人、旅行先でくらい仲良くできないものかしら、と腰掛けの背もたれに背を預け、よく晴れた空を仰いだ。
「なまえー!ここの温泉まんじゅうアイス、ほんまにうまいでー!!!」
二人の空気が重くそろそろ移動して気分を入れ替えようかと思案していたところ、
買い食いしていた春人がでっかいソフトクリームを持って駆け寄ってきた。
助かった。重苦しい空気を払拭してくれる春人は、さながら空気清浄機のようだ。
温泉まんじゅうがアイスにトッピングされているものでも買ってきたのだろう。
少し離れたところからでも、その手に掴まれているソフトクリームと乗せられているトッピングが目に入る。
「あ!いいなー!春人、一口ちょうだい!」
私は一口もらおうと、足湯につけていた足をさっと拭き、いまだ睨み合う2人を残し、サンダルを履き直し春人の方へと向かった。