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第14話 色々とキャパオーバー!温泉旅行!前編
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「サービスサービス!」
地(アーシー)のカードを掲げ、カメラに向かって言い放つと、「カーーーーット!」と亮ちゃんが映画監督さながらにニンマリとカメラのファインダーを覗き込んでいた顔をあげる。
今日は早朝に撮影でたまたま来ていた港で、なんと地(アーシー)のカードに遭遇した。ほんとにそれはもうばったりと。
さくらさんの時は、地が裂け、街は壊れ、この世の災いが来たようだとケロちゃんにそれはそれはおどろおどろしく伝えられたが、そんなこともなく、地(アーシー)のカードは人の形をとって静かに私に対峙してくれた。彼女曰く、カードが飛び散ってからずっと私の近くで見守ってくれてたとの事。
彼女は「安心しました。」と一言言うと、自らカードに戻ってくれた。
実際に声を聴いた訳ではないんだけど、なぜかそう言ったように頭の中にスッと言葉が入ってきた。
四大元素カードだから扱うのは大変だとケロちゃんは散々脅して来たし、炎(ファイアリー)を経験しているから、拍子抜けだったのが素直な感想だ。てっきり人類補完計画くらい壮大な世界観と闘いをするのではと心のどこかで覚悟はしていたが、そんなことはなかったようだ。
先程までの出来事を思い出しながら、太陽が高く昇り気温が上がってきたため、上に着ていた赤いジャケットを脱いで脇に抱える。黒のノースリーブワンピースが涼しくて気持ちがいい。ハイネックの首の部分をパタパタと仰いで中へ空気を送って肌を冷やす。
「ま、いろんな性格のカードがいるってことね。こういうサービスステージもあるってことよ」
「そうだね、彼女がどこがどう安心したのか、わからなかったけど、地(アーシー)のカードで建物が壊れるような大惨事にならなくてよかった」
亮ちゃんは私が地(アーシー)と対峙している間、ずっとカメラを回していたみたいで、その映像をチェックしている。
私はその間に杖を鍵に戻し、遠くの景色をぼんやりと眺めながら、手持ち無沙汰になり、無意識に衣装の一部である白い十字架のペンダントをいじくる。
「あ、そうだなまえ、忘れないうちに。これ。この旅行券あげようと思ってたのよ。
私ちょうどコミケで行けないから、あんたたちいってらっしゃい」
そう言って渡して来たのは、有名温泉宿の宿泊チケットだった。
温泉の写真が印刷されたチケットに、「4名さまご招待」と書いてある。
「え、4人招待なら亮ちゃんも一緒に行こうよ」
「今年は夏のアツい4日間とその温泉の日程が丸かぶりなのよね。飛香あたり誘ったら来るんじゃないかしら?
あいつ初日しかイベント参加しないし」
夏の「情熱の詰まった薄い本の即売会」は、亮ちゃんもレイヤーとして参加するみたいで、行けないみたいだ。
「亮ちゃん行けないんじゃ残念だけど、お言葉に甘えてありがたく頂くね。お土産買ってくるよ」
「あ、じゃあ小雪ちゃんがいいかしらー♪」
「御意!」
地(アーシー)のカードを掲げ、カメラに向かって言い放つと、「カーーーーット!」と亮ちゃんが映画監督さながらにニンマリとカメラのファインダーを覗き込んでいた顔をあげる。
今日は早朝に撮影でたまたま来ていた港で、なんと地(アーシー)のカードに遭遇した。ほんとにそれはもうばったりと。
さくらさんの時は、地が裂け、街は壊れ、この世の災いが来たようだとケロちゃんにそれはそれはおどろおどろしく伝えられたが、そんなこともなく、地(アーシー)のカードは人の形をとって静かに私に対峙してくれた。彼女曰く、カードが飛び散ってからずっと私の近くで見守ってくれてたとの事。
彼女は「安心しました。」と一言言うと、自らカードに戻ってくれた。
実際に声を聴いた訳ではないんだけど、なぜかそう言ったように頭の中にスッと言葉が入ってきた。
四大元素カードだから扱うのは大変だとケロちゃんは散々脅して来たし、炎(ファイアリー)を経験しているから、拍子抜けだったのが素直な感想だ。てっきり人類補完計画くらい壮大な世界観と闘いをするのではと心のどこかで覚悟はしていたが、そんなことはなかったようだ。
先程までの出来事を思い出しながら、太陽が高く昇り気温が上がってきたため、上に着ていた赤いジャケットを脱いで脇に抱える。黒のノースリーブワンピースが涼しくて気持ちがいい。ハイネックの首の部分をパタパタと仰いで中へ空気を送って肌を冷やす。
「ま、いろんな性格のカードがいるってことね。こういうサービスステージもあるってことよ」
「そうだね、彼女がどこがどう安心したのか、わからなかったけど、地(アーシー)のカードで建物が壊れるような大惨事にならなくてよかった」
亮ちゃんは私が地(アーシー)と対峙している間、ずっとカメラを回していたみたいで、その映像をチェックしている。
私はその間に杖を鍵に戻し、遠くの景色をぼんやりと眺めながら、手持ち無沙汰になり、無意識に衣装の一部である白い十字架のペンダントをいじくる。
「あ、そうだなまえ、忘れないうちに。これ。この旅行券あげようと思ってたのよ。
私ちょうどコミケで行けないから、あんたたちいってらっしゃい」
そう言って渡して来たのは、有名温泉宿の宿泊チケットだった。
温泉の写真が印刷されたチケットに、「4名さまご招待」と書いてある。
「え、4人招待なら亮ちゃんも一緒に行こうよ」
「今年は夏のアツい4日間とその温泉の日程が丸かぶりなのよね。飛香あたり誘ったら来るんじゃないかしら?
あいつ初日しかイベント参加しないし」
夏の「情熱の詰まった薄い本の即売会」は、亮ちゃんもレイヤーとして参加するみたいで、行けないみたいだ。
「亮ちゃん行けないんじゃ残念だけど、お言葉に甘えてありがたく頂くね。お土産買ってくるよ」
「あ、じゃあ小雪ちゃんがいいかしらー♪」
「御意!」