スキンシップのその先
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夕暮れ時。
魔法動物たちの世話を終えた後のことだった。
トランクの中にある小さな休憩スペースで、ニュートは分厚いノートに何かを書き込んでいる。
机に向かう横顔は真剣そのもの。
赤茶色の髪の毛が柔らかな光を受けて輝いていた。
「ニュート」
声をかけても、
「うん?」
返事はするものの、視線はノートのまま。
だからなまえは彼の隣へ腰を下ろした。
それでも反応は薄い。少しだけ悪戯心が湧く。
「ねえ」
今度は肩にもたれる。
すると羽根ペンがぴたりと止まった。
「えっ」
驚いたような声。
だが逃げることはしない。
むしろ固まっている。
「疲れたから寄りかかりたい」
「そ、そう……」
ニュートは耳を赤くした。
それだけで少し面白い。
なまえはさらに腕を絡める。
途端に彼の肩がびくりと跳ねた。
「き、君は時々、本当に不意打ちをするね」
「嫌だった?」
そう尋ねると、ニュートは困ったように目を伏せた。
「嫌じゃないよ」
その答えに、今度はなまえの方が少し照れる。
「ただ……慣れていないだけで」
「じゃあ慣れて」
「そんな簡単に言わないで」
苦笑する声。
けれど腕を解こうとはしなかった。
むしろ少しだけ体の力が抜ける。
受け入れているのだ。
なまえは調子に乗った。
今度は彼の肩に額をこつんと当てる。
ニュートは再び固まった。
だが数秒後。
おずおずと。本当におずおずと。
彼の肩がこちらへ少しだけ傾く。
まるで「それならこうかな」と探りながら応えるように。
その控えめな反応が、いかにもニュートらしかった。
「……君は」
「ん?」
「僕をからかっているの?」
「半分くらい」
「やっぱり」
ため息。だけどその声はどこか優しい。
沈黙が落ちる。
魔法動物たちの鳴き声だけが遠くから聞こえていた。
しばらくして、ニュートはペンを置いた。
そして少し考えるような顔をしてから、そっとなまえの頭に手を乗せる。
その手はぎこちなくて、慣れていないのが丸わかりだ。
それでも丁寧に髪を撫でる。
「……これで満足?」
「全然」
「えっ」
「もっと」
ニュートは完全に困った顔になった。
ただ照れながら、
「君は本当に……」
と呟く。
そしてもう一度だけ髪を撫でた。
今度は少し自然に。少しだけ優しく。
その仕草になまえが笑うと、ニュートも小さく笑った。
彼は積極的に乗ってくるタイプではない。
けれど大切な相手から向けられた好意を拒む人でもない。
最初は戸惑い、耳まで真っ赤になり、どう返せばいいのか分からなくなる。
それでも。少しずつ。
本当に少しずつ。
不器用なりに応えてくれる。
それが、ニュート・スキャマンダーという人だった。
魔法動物たちの世話を終えた後のことだった。
トランクの中にある小さな休憩スペースで、ニュートは分厚いノートに何かを書き込んでいる。
机に向かう横顔は真剣そのもの。
赤茶色の髪の毛が柔らかな光を受けて輝いていた。
「ニュート」
声をかけても、
「うん?」
返事はするものの、視線はノートのまま。
だからなまえは彼の隣へ腰を下ろした。
それでも反応は薄い。少しだけ悪戯心が湧く。
「ねえ」
今度は肩にもたれる。
すると羽根ペンがぴたりと止まった。
「えっ」
驚いたような声。
だが逃げることはしない。
むしろ固まっている。
「疲れたから寄りかかりたい」
「そ、そう……」
ニュートは耳を赤くした。
それだけで少し面白い。
なまえはさらに腕を絡める。
途端に彼の肩がびくりと跳ねた。
「き、君は時々、本当に不意打ちをするね」
「嫌だった?」
そう尋ねると、ニュートは困ったように目を伏せた。
「嫌じゃないよ」
その答えに、今度はなまえの方が少し照れる。
「ただ……慣れていないだけで」
「じゃあ慣れて」
「そんな簡単に言わないで」
苦笑する声。
けれど腕を解こうとはしなかった。
むしろ少しだけ体の力が抜ける。
受け入れているのだ。
なまえは調子に乗った。
今度は彼の肩に額をこつんと当てる。
ニュートは再び固まった。
だが数秒後。
おずおずと。本当におずおずと。
彼の肩がこちらへ少しだけ傾く。
まるで「それならこうかな」と探りながら応えるように。
その控えめな反応が、いかにもニュートらしかった。
「……君は」
「ん?」
「僕をからかっているの?」
「半分くらい」
「やっぱり」
ため息。だけどその声はどこか優しい。
沈黙が落ちる。
魔法動物たちの鳴き声だけが遠くから聞こえていた。
しばらくして、ニュートはペンを置いた。
そして少し考えるような顔をしてから、そっとなまえの頭に手を乗せる。
その手はぎこちなくて、慣れていないのが丸わかりだ。
それでも丁寧に髪を撫でる。
「……これで満足?」
「全然」
「えっ」
「もっと」
ニュートは完全に困った顔になった。
ただ照れながら、
「君は本当に……」
と呟く。
そしてもう一度だけ髪を撫でた。
今度は少し自然に。少しだけ優しく。
その仕草になまえが笑うと、ニュートも小さく笑った。
彼は積極的に乗ってくるタイプではない。
けれど大切な相手から向けられた好意を拒む人でもない。
最初は戸惑い、耳まで真っ赤になり、どう返せばいいのか分からなくなる。
それでも。少しずつ。
本当に少しずつ。
不器用なりに応えてくれる。
それが、ニュート・スキャマンダーという人だった。
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