キスして?とお願いしてみた
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杜王町の外れの静かな墓地。
風が草を揺らしていた。
私は墓石の前で手を合わせる。
隣には、帽子のつばを少し下げた
空条承太郎が立っていた。
墓石に刻まれた名前は
花京院典明。
あの戦いから——
11年。
エジプトの旅。
こうして墓参りに来るのも、もう何度目だろう。
しばらく沈黙が続く。
承太郎が低く言う。
「……行くか」
私は小さく頷いた。
墓地を出て、少し歩く。
夕方の杜王町は、どこか静かだった。
私は隣を歩く承太郎を見る。
11年前より、ずっと大人になった横顔。
それでも、変わらない空気。
「ねえ」
承太郎がちらっと見る。
「なんだ」
私は少し笑う。
「変なお願いしていい?」
承太郎の足は止まらない。
「……内容による」
私は少し息を吸う。
「キスして」
承太郎の足が止まる。
沈黙。
帽子の影の奥で、目だけがこちらを見る。
「……」
私は肩をすくめる。
「覚えてる?」
少し笑う。
「あの時も同じお願いした」
承太郎は小さく息を吐く。
「ああ、覚えてる」
あの時。
エジプトのホテル。
興味半分で頼んだキス。
あれが私の初めてだった。
承太郎は少し空を見る。
「……あの頃とは違うだろ」
私は少し黙る。
それから言う。
「うん。全然違う」
承太郎は私を見る。
私は続ける。
「今はちゃんと理由がある」
承太郎は何も言わない。
私は少しだけ笑う。
でも胸は少し苦しい。
「好き」
言葉は簡単に出た。
「承太郎が好き」
風が吹く。
承太郎は動かない。
私は続ける。
「でも」
少し笑う。
「返事はいらない」
承太郎の眉が少し動く。
「ただ」
空を見る。
「花京院の前で嘘つきたくなかった」
少し沈黙。
それから私は言う。
「だから」
承太郎を見る。
「もう一回だけキスして。
そしたら諦める」
長い沈黙。
承太郎は帽子を少し押さえる。
「……やれやれだぜ」
低い声。
それから、ゆっくり近づく。
距離が縮まる。
「お前」
静かな声。
「昔から無茶言う」
私は少し笑う。
「知ってる」
承太郎はしばらく私を見る。
それから、静かに言う。
「……諦める必要はねえ」
私は一瞬理解できなかった。
「え?」
次の瞬間。
承太郎の手が私の後頭部を軽く引く。
唇が重なる。
あの頃より、ずっと深いキス。
呼吸が乱れる。
離れた時、私は完全に言葉を失っていた。
承太郎は帽子を押し上げる。
そして低く言った。
「誰が」
少しだけ目を細める。
「諦めろって言った」
風が草を揺らしていた。
私は墓石の前で手を合わせる。
隣には、帽子のつばを少し下げた
空条承太郎が立っていた。
墓石に刻まれた名前は
花京院典明。
あの戦いから——
11年。
エジプトの旅。
こうして墓参りに来るのも、もう何度目だろう。
しばらく沈黙が続く。
承太郎が低く言う。
「……行くか」
私は小さく頷いた。
墓地を出て、少し歩く。
夕方の杜王町は、どこか静かだった。
私は隣を歩く承太郎を見る。
11年前より、ずっと大人になった横顔。
それでも、変わらない空気。
「ねえ」
承太郎がちらっと見る。
「なんだ」
私は少し笑う。
「変なお願いしていい?」
承太郎の足は止まらない。
「……内容による」
私は少し息を吸う。
「キスして」
承太郎の足が止まる。
沈黙。
帽子の影の奥で、目だけがこちらを見る。
「……」
私は肩をすくめる。
「覚えてる?」
少し笑う。
「あの時も同じお願いした」
承太郎は小さく息を吐く。
「ああ、覚えてる」
あの時。
エジプトのホテル。
興味半分で頼んだキス。
あれが私の初めてだった。
承太郎は少し空を見る。
「……あの頃とは違うだろ」
私は少し黙る。
それから言う。
「うん。全然違う」
承太郎は私を見る。
私は続ける。
「今はちゃんと理由がある」
承太郎は何も言わない。
私は少しだけ笑う。
でも胸は少し苦しい。
「好き」
言葉は簡単に出た。
「承太郎が好き」
風が吹く。
承太郎は動かない。
私は続ける。
「でも」
少し笑う。
「返事はいらない」
承太郎の眉が少し動く。
「ただ」
空を見る。
「花京院の前で嘘つきたくなかった」
少し沈黙。
それから私は言う。
「だから」
承太郎を見る。
「もう一回だけキスして。
そしたら諦める」
長い沈黙。
承太郎は帽子を少し押さえる。
「……やれやれだぜ」
低い声。
それから、ゆっくり近づく。
距離が縮まる。
「お前」
静かな声。
「昔から無茶言う」
私は少し笑う。
「知ってる」
承太郎はしばらく私を見る。
それから、静かに言う。
「……諦める必要はねえ」
私は一瞬理解できなかった。
「え?」
次の瞬間。
承太郎の手が私の後頭部を軽く引く。
唇が重なる。
あの頃より、ずっと深いキス。
呼吸が乱れる。
離れた時、私は完全に言葉を失っていた。
承太郎は帽子を押し上げる。
そして低く言った。
「誰が」
少しだけ目を細める。
「諦めろって言った」
