ふたりの日常
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夕暮れ時、なまえの部屋は穏やかな静けさに包まれていた。
テレビの画面には、しばらく前に止まったままのゲーム画面。コントローラーは床に転がり、BGMだけが小さく流れている。
「……お?」
ベッドに寝転がり漫画を読んでた億泰は漫画から視線を外し、なまえを見た。
なまえは、ベッドにもたれたまま、いつの間にか眠っていた。
少し開いた唇、ゆっくり上下する胸。
まつ毛が影を落として、いつもより無防備な顔。
「マジかよ……」
小さく笑いながらも、億泰は動けずにいた。
起こすべきか、そのままにするべきか。
——いや、起こす気なんて、最初からなかった。
(……寝顔、かわいいな)
そんなことを考えた自分に、億泰は内心でぎょっとする。慌てて首を振るが、視線はどうしても離れない。
子供の頃から知ってる顔だ。
泥だらけで走り回ってた頃も、ケンカして泣いた顔も、全部知ってる。なのに今は、胸が少しだけ苦しくなる。
億泰は、そっとベッドから起き上がった。
起こさないように、足音を殺して。
「……おーい、風邪ひくぞ」
独り言みたいに呟いて、転がっていたブランケットを手に取る。なまえの肩に、静かに掛けてやる。
その指先が、ほんの一瞬だけ触れた。
それだけで、心臓がどくんと鳴る。
(ヤベーな……)
億泰はなまえの横に腰を下ろし、なまえの顔を見つめる。
眠っているから、返事はない。
でも、それでいいと思った。
「オレさ……」
小さな声。
起きてたら絶対に言えない言葉。
「なまえがこうやって、安心して寝てるの見るとよ……守んなきゃって思うんだ」
拳を握る。真っ直ぐで単純な感情。
「ずっと一緒にいれたら、いいのにな」
答えは返ってこない。
でも億泰は、少しだけ笑った。
テレビの音を消し、部屋の明かりを落とす。
夜の静けさが、ふたりを包む。
億泰は床に座ったまま、背中をベッドにもたれさせた。
帰る気は、なぜか起きなかった。
「……ま、今日はここでいいか」
隣を見ると、眠るなまえの顔がそこにある。
触れない距離。踏み込まない距離。
友達以上、恋人未満。
でも、この夜は確かに、誰よりも近い。
億泰は目を閉じる直前、心の中でそっと思う。
(起きたとき、オレがいたら驚かせちまうかな)
そんなことを考えながら、億泰はなまえの静かな寝息を子守歌に、ゆっくりと眠りに落ちた。
——言葉にしない想いだけが、部屋に残っていた。
テレビの画面には、しばらく前に止まったままのゲーム画面。コントローラーは床に転がり、BGMだけが小さく流れている。
「……お?」
ベッドに寝転がり漫画を読んでた億泰は漫画から視線を外し、なまえを見た。
なまえは、ベッドにもたれたまま、いつの間にか眠っていた。
少し開いた唇、ゆっくり上下する胸。
まつ毛が影を落として、いつもより無防備な顔。
「マジかよ……」
小さく笑いながらも、億泰は動けずにいた。
起こすべきか、そのままにするべきか。
——いや、起こす気なんて、最初からなかった。
(……寝顔、かわいいな)
そんなことを考えた自分に、億泰は内心でぎょっとする。慌てて首を振るが、視線はどうしても離れない。
子供の頃から知ってる顔だ。
泥だらけで走り回ってた頃も、ケンカして泣いた顔も、全部知ってる。なのに今は、胸が少しだけ苦しくなる。
億泰は、そっとベッドから起き上がった。
起こさないように、足音を殺して。
「……おーい、風邪ひくぞ」
独り言みたいに呟いて、転がっていたブランケットを手に取る。なまえの肩に、静かに掛けてやる。
その指先が、ほんの一瞬だけ触れた。
それだけで、心臓がどくんと鳴る。
(ヤベーな……)
億泰はなまえの横に腰を下ろし、なまえの顔を見つめる。
眠っているから、返事はない。
でも、それでいいと思った。
「オレさ……」
小さな声。
起きてたら絶対に言えない言葉。
「なまえがこうやって、安心して寝てるの見るとよ……守んなきゃって思うんだ」
拳を握る。真っ直ぐで単純な感情。
「ずっと一緒にいれたら、いいのにな」
答えは返ってこない。
でも億泰は、少しだけ笑った。
テレビの音を消し、部屋の明かりを落とす。
夜の静けさが、ふたりを包む。
億泰は床に座ったまま、背中をベッドにもたれさせた。
帰る気は、なぜか起きなかった。
「……ま、今日はここでいいか」
隣を見ると、眠るなまえの顔がそこにある。
触れない距離。踏み込まない距離。
友達以上、恋人未満。
でも、この夜は確かに、誰よりも近い。
億泰は目を閉じる直前、心の中でそっと思う。
(起きたとき、オレがいたら驚かせちまうかな)
そんなことを考えながら、億泰はなまえの静かな寝息を子守歌に、ゆっくりと眠りに落ちた。
——言葉にしない想いだけが、部屋に残っていた。
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