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ホグワーツの大広間。四つの寮が分かれて座る長いテーブルのうち、グリフィンドールとハッフルパフは離れている。
なまえはグリフィンドールの席に座りながら、無意識に反対側へ視線を送った。
整った顔立ちのセドリック・ディゴリーが、仲間と談笑している姿が目に入る。彼は入学当初からハッフルパフの中心人物で、明るく、誠実で、誰からも好かれていた。
「……やっぱり格好いいなぁ」
思わず小さな声で呟くと、隣に座ったフレッドがニヤリと笑った。
「なあジョージ、聞いたか? なまえがまたため息ついてる」
「ばっちり聞こえたさ、フレッド。セドリックの名前は出てないけど、明らかにそうだよね」
二人の双子が同時にこちらを覗き込む。
「ち、違う! 別に……」
慌てて手を振るなまえに、フレッドはわざとらしく肩を竦めて見せた。
「でもさ、誰が見ても丸わかり。君がセドリックのこと好きなの」
「そうそう。君の視線なんて、セドリック本人以外は全員気づいてるんじゃない?」
なまえは顔を赤くして、スープ皿に視線を落とした。
「だって……幼馴染だし、毎日のように会ってるし……。でもセドリックは、私のことなんて、ただの友達って思ってるかもしれないじゃない」
その言葉を言うと胸が痛んだ。思い返せば、ホグワーツに入学してからも彼は変わらなかった。
寮が違っても、授業が終われば必ずなまえを探して一緒に過ごす。重い荷物を持てば当然のように取り上げ、苦手な呪文学の宿題を手伝ってくれ、外で授業が行われる時には「風邪引かないようにね」って自身のマフラーを巻いてくれる。
「……どうしたら、意識してもらえるのかな」
ぽつりとこぼすと、双子は顔を見合わせて同時に吹き出した。
「いや、それもう恋人のやりとりじゃん」
「ホント。君たちが付き合ってないことの方が驚きだよ」
「でも……セドリックはそう思ってないんだもん」
なまえは唇を噛んだ。
フレッドがすぐに軽く笑いながら言った。
「だったら、思わせればいい。君が本気だって」
ジョージも続ける。
「そうそう。君が動かないと、セドリックはずっと『幼馴染だから』って顔をする。君が照れてる間に、誰かに取られたらどうするの?」
図星を突かれて、なまえは息をのむ。
セドリックは誠実で優しいから、告白されたら断れずに付き合ってしまうかもしれない。そんな未来を想像しただけで胸が締め付けられる。
フレッドが少し真面目な声音で続けた。
「君はさ、セドリックが大事なんでしょ? だったら、怖がってちゃ駄目だよ」
その言葉になまえは小さく頷いた。けれどまだ心は揺れている。
大広間の向こう側。セドリックがふとこちらを見て、手を振ってきた。
その笑顔は、幼い頃と同じ。だけどなまえの胸に響く鼓動は、もう友達に向けるものじゃなかった。
なまえはグリフィンドールの席に座りながら、無意識に反対側へ視線を送った。
整った顔立ちのセドリック・ディゴリーが、仲間と談笑している姿が目に入る。彼は入学当初からハッフルパフの中心人物で、明るく、誠実で、誰からも好かれていた。
「……やっぱり格好いいなぁ」
思わず小さな声で呟くと、隣に座ったフレッドがニヤリと笑った。
「なあジョージ、聞いたか? なまえがまたため息ついてる」
「ばっちり聞こえたさ、フレッド。セドリックの名前は出てないけど、明らかにそうだよね」
二人の双子が同時にこちらを覗き込む。
「ち、違う! 別に……」
慌てて手を振るなまえに、フレッドはわざとらしく肩を竦めて見せた。
「でもさ、誰が見ても丸わかり。君がセドリックのこと好きなの」
「そうそう。君の視線なんて、セドリック本人以外は全員気づいてるんじゃない?」
なまえは顔を赤くして、スープ皿に視線を落とした。
「だって……幼馴染だし、毎日のように会ってるし……。でもセドリックは、私のことなんて、ただの友達って思ってるかもしれないじゃない」
その言葉を言うと胸が痛んだ。思い返せば、ホグワーツに入学してからも彼は変わらなかった。
寮が違っても、授業が終われば必ずなまえを探して一緒に過ごす。重い荷物を持てば当然のように取り上げ、苦手な呪文学の宿題を手伝ってくれ、外で授業が行われる時には「風邪引かないようにね」って自身のマフラーを巻いてくれる。
「……どうしたら、意識してもらえるのかな」
ぽつりとこぼすと、双子は顔を見合わせて同時に吹き出した。
「いや、それもう恋人のやりとりじゃん」
「ホント。君たちが付き合ってないことの方が驚きだよ」
「でも……セドリックはそう思ってないんだもん」
なまえは唇を噛んだ。
フレッドがすぐに軽く笑いながら言った。
「だったら、思わせればいい。君が本気だって」
ジョージも続ける。
「そうそう。君が動かないと、セドリックはずっと『幼馴染だから』って顔をする。君が照れてる間に、誰かに取られたらどうするの?」
図星を突かれて、なまえは息をのむ。
セドリックは誠実で優しいから、告白されたら断れずに付き合ってしまうかもしれない。そんな未来を想像しただけで胸が締め付けられる。
フレッドが少し真面目な声音で続けた。
「君はさ、セドリックが大事なんでしょ? だったら、怖がってちゃ駄目だよ」
その言葉になまえは小さく頷いた。けれどまだ心は揺れている。
大広間の向こう側。セドリックがふとこちらを見て、手を振ってきた。
その笑顔は、幼い頃と同じ。だけどなまえの胸に響く鼓動は、もう友達に向けるものじゃなかった。
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