湖のほとりで過ごす、優しい時間
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ホグワーツの広大な敷地に朝日が差し込み、空気が少しずつ温かさを帯び始めたころ。
なまえは、城の厨房をこっそり借りて、ひとつひとつ丁寧にお弁当を詰めていた。
「今日は、絶対に晴れてほしいな…」
その願いが届いたのか、空は雲一つない澄んだ青。湖の水面も穏やかで、光を反射してきらきらと輝いている。
ピクニックバスケットを手に、なまえは湖のほとりへと向かう。
その先には、待ち合わせより少し早く来ていたセドリックが、微笑みながら立っていた。
「やぁ、なまえ。もうすぐ来るかなって思ってた」
彼はそう言って近づくと、ふわりとなまえの頬にキスを落とした。
「ん…おはよう、セドリック」
頬がじんわりと温かくなる。恥ずかしさよりも、安心感が勝るのが、彼との関係が長く続いている証だと思えた。
芝生の上にブランケットを広げ、二人で腰を下ろす。
バスケットを開くと、色とりどりのおかずとサンドイッチ、果物、そして二人分のパンプキンジュースが顔を出す。
「すごいな…まるで三つ星レストランみたいじゃないか」
「大げさ。でも、頑張ったよ。セドリックのために」
そう言うと、セドリックの表情が柔らかくほどけた。
「…可愛いな」
小さく呟くと、今度は額にキスを落とす。
なまえはくすぐったそうに笑いながら、彼の頬を指でつついた。
「今日はキスが多いね」
「6年生になってから、こうして君と一緒に過ごせる時間、減ったから。今のうちに…たくさん、もらっておきたい」
セドリックの真っ直ぐな瞳に見つめられると、なまえは少し視線を逸らしてしまいそうになる。けれど、逃げずに微笑み返した。
穏やかな風がふたりの髪を揺らし、湖面には鳥が舞い降りる。静かで、満たされた時間。言葉がなくても、伝わる想いがある。
食事を終えたあと、ふたりは並んで寝転んだ。手を繋ぎながら、空を見上げる。
セドリックがふいに顔を寄せて、なまえの唇に優しく触れた。
「ねぇ、なまえ」
「うん?」
「…こうして君といられるだけで、僕は幸せだよ」
なまえの胸がじんわりと温かくなった。指先に伝わる彼のぬくもり。唇に残る余韻。全部が、大切なもの。
「私もだよ、セドリック。あなたがいれば、それだけで…心が満たされるの」
湖のさざ波が、ふたりの静かな誓いを包み込んだ。恋という名の魔法が、今も静かに、けれど確かに、二人をつないでいる。
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