風がやわらかい日
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セドリックが目を覚ましたとき、部屋はまだうすい朝の光に包まれていた。
必要の部屋の天井には、誰かが手で描いたようなやさしい空の色。風も音もなく、世界はまるごと静けさの中にあった。
腕の中に、なまえのあたたかな気配がある。
少しだけ呼吸を深めて、彼はそっと目線を落とした。
なまえはまだ眠っている。わずかに緩んだ唇と、伏せたまつげが静かな影を落としている。
眠りのなかにいるその顔は、まるで光そのものだった。
「……かわいいな」
誰にも聞かれない声で、そう呟いた。なまえの髪が頬にかかっていて、彼はそれを指先でそっと払う。
このまま時間が止まってもいい。
けれど、ほんの少しだけ触れたくなる。それが愛しさというものなら、今の彼の心はその気持ちでいっぱいだった。
セドリックはなまえの額に、そっと唇を落とした。
それは軽く、空気のようで、それでいて深くて、まるで物語の中の王子様が、ただひとりの人にだけ捧げるような、そんなキスだった。
なまえは、微かにまつげを揺らす。けれどまだ目を開けることはなく、小さな寝息を続けている。
セドリックは微笑んだ。
「……もう少し、夢の中にいていいよ」
そう言って、自分もそっと目を閉じる。
彼女が目を覚ましたとき、最初に見る景色が自分でありますように。
そんな願いをひとつ、心のなかにそっと灯して。
ふたりを包む空気はあたたかくて、まるで世界が、息をひそめて見守っているようだった。
必要の部屋の天井には、誰かが手で描いたようなやさしい空の色。風も音もなく、世界はまるごと静けさの中にあった。
腕の中に、なまえのあたたかな気配がある。
少しだけ呼吸を深めて、彼はそっと目線を落とした。
なまえはまだ眠っている。わずかに緩んだ唇と、伏せたまつげが静かな影を落としている。
眠りのなかにいるその顔は、まるで光そのものだった。
「……かわいいな」
誰にも聞かれない声で、そう呟いた。なまえの髪が頬にかかっていて、彼はそれを指先でそっと払う。
このまま時間が止まってもいい。
けれど、ほんの少しだけ触れたくなる。それが愛しさというものなら、今の彼の心はその気持ちでいっぱいだった。
セドリックはなまえの額に、そっと唇を落とした。
それは軽く、空気のようで、それでいて深くて、まるで物語の中の王子様が、ただひとりの人にだけ捧げるような、そんなキスだった。
なまえは、微かにまつげを揺らす。けれどまだ目を開けることはなく、小さな寝息を続けている。
セドリックは微笑んだ。
「……もう少し、夢の中にいていいよ」
そう言って、自分もそっと目を閉じる。
彼女が目を覚ましたとき、最初に見る景色が自分でありますように。
そんな願いをひとつ、心のなかにそっと灯して。
ふたりを包む空気はあたたかくて、まるで世界が、息をひそめて見守っているようだった。
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