風がやわらかい日
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ホグワーツの裏庭には、季節の境目がゆっくりと降りていた。
陽射しはまだ少し夏を残していたけれど、風だけはもう秋を知っていて、制服の袖口をやさしく揺らす。
なまえは芝の上に座って、背中を小さな木にあずけていた。足を伸ばすと、スカートの裾がほんの少し風にめくれる。
そのすぐ隣に、セドリックも腰を下ろしている。
彼は何か本を開いていたが、内容にはあまり集中していないらしく、ページをめくる手はずいぶんのんびりしていた。
なまえはそんな彼の肩に、そっと頭をのせる。
「眠くならない?」
小さく問いかけると、セドリックはすぐには答えず、空を見上げたまま息を吐いた。
「なってる。でも……こうしてると、それも悪くないなって思う」
その言葉に、なまえはただ目を閉じた。
肩越しに伝わる体温。触れたところだけが、世界から切り離されたようにあたたかい。
「本、読んでていいよ」
「読まないよ」
セドリックはそう言って、本を静かに閉じた。
閉じる音さえも、風に紛れてしまいそうなくらい穏やかだった。
少しの沈黙が流れる。鳥の声が遠くでして、木々の葉が重なり合う音が、まるでふたりのための音楽のようだった。
「こういう日、好きだな」
なまえがぽつりとこぼすと、セドリックは「うん」とだけ答える。
その声が、なまえの胸の奥に静かに響いた。
たくさん言葉を交わさなくても、ちゃんと伝わるのだと、こんなときに思い知る。
やがてなまえが、ゆっくりとセドリックの袖をつまむ。それを見た彼は何も言わずに、手を添えてくる。
手と手が重なって、指先がそっと絡まる。
季節が変わっても、風が冷たくなっても、こうして寄り添っていられたらいい。
なまえはそう思いながら、セドリックの肩に、少しだけ体重を預けた。
どこまでも静かで、どこまでもやさしい午後だった。
陽射しはまだ少し夏を残していたけれど、風だけはもう秋を知っていて、制服の袖口をやさしく揺らす。
なまえは芝の上に座って、背中を小さな木にあずけていた。足を伸ばすと、スカートの裾がほんの少し風にめくれる。
そのすぐ隣に、セドリックも腰を下ろしている。
彼は何か本を開いていたが、内容にはあまり集中していないらしく、ページをめくる手はずいぶんのんびりしていた。
なまえはそんな彼の肩に、そっと頭をのせる。
「眠くならない?」
小さく問いかけると、セドリックはすぐには答えず、空を見上げたまま息を吐いた。
「なってる。でも……こうしてると、それも悪くないなって思う」
その言葉に、なまえはただ目を閉じた。
肩越しに伝わる体温。触れたところだけが、世界から切り離されたようにあたたかい。
「本、読んでていいよ」
「読まないよ」
セドリックはそう言って、本を静かに閉じた。
閉じる音さえも、風に紛れてしまいそうなくらい穏やかだった。
少しの沈黙が流れる。鳥の声が遠くでして、木々の葉が重なり合う音が、まるでふたりのための音楽のようだった。
「こういう日、好きだな」
なまえがぽつりとこぼすと、セドリックは「うん」とだけ答える。
その声が、なまえの胸の奥に静かに響いた。
たくさん言葉を交わさなくても、ちゃんと伝わるのだと、こんなときに思い知る。
やがてなまえが、ゆっくりとセドリックの袖をつまむ。それを見た彼は何も言わずに、手を添えてくる。
手と手が重なって、指先がそっと絡まる。
季節が変わっても、風が冷たくなっても、こうして寄り添っていられたらいい。
なまえはそう思いながら、セドリックの肩に、少しだけ体重を預けた。
どこまでも静かで、どこまでもやさしい午後だった。
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