セドリックと幼なじみ
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「……本日の決闘クラブは、これにて解散!」
ロックハート先生の、いつになく真面目な声が大広間に響く。いつものような誇張も、見せびらかすような笑顔もなかった。
生徒たちはどこか重たい空気のまま、ざわつきながら三々五々とその場を離れはじめる。
笑い声も弾んだ話し声もない。誰もが、さっきのハリーの姿を忘れられないでいるようだった。
私もその場に立ち尽くしたまま、ハリーの背中を見つめていた。
──あんな風に皆から見られるの、どんな気持ちだろう。
ふと、隣にいたセドリックがそっと私の手に触れた。
「……気をつけて、ね。彼のそばに行くなら、君も何か言われるかもしれない」
その声は優しく、でもどこか痛むようでもあった。
「うん、分かってる。ありがとう」
私がそう返すと、彼は小さく笑って手を離した。
「じゃあ、また。……何かあったら、すぐ僕に言って」
名残惜しそうな眼差しを残しながら、セドリックはハッフルパフの仲間たちのもとへ戻っていく。
私は深呼吸を一つしてから、ハリーの元へ駆け寄った。
「ハリー」
彼は驚いたように振り返る。だけどその表情には、さっきまでの自信や明るさはなく、不安と戸惑いがにじんでいた。
「……僕、本当に何が起きたのか分からないんだ。なまえに近づいた蛇を止めようとして…それで…」
「ううん、大丈夫。分かってる。ハリーは誰かを傷つけたりなんて、絶対しないって。助けてくれてありがとう、ハリー」
私がそう言うと、ハリーの目が少しだけ潤んだ気がした。
私はそっとハリーの手を取った。少し冷たくて、でもしっかりとしたその手。ハリーが今、どれだけ混乱しているかが、伝わってくるようだった。
「なまえ……ありがとう」
その言葉には、どこか子どものような、不安げな響きがあった。私は握っていた手を、そっともう片方の手でも包み込むように握る。
すると、そのタイミングでロンとハーマイオニーが駆け寄ってきた。
「ハリー!」
「君、パーセルマウスだって、どうして黙ってたんだ?」
ハリーが眉をひそめると、ロンが補足する。
「パーセルマウス!蛇と話せる人の事さ!」
「そうなんだ。前に動物園で従兄弟のダドリーに蛇をけしかけちゃったことがある。でもこの学校には話せる人なんていっぱい居るだろ?」
「いいえ、ハリー。蛇と話せる人はそういないのよ。マズイことになったわ」
「…さっきセドリックが言ってたの。サラザール・スリザリンもパーセルマウスだったって」
「蛇がスリザリンのシンボルになったのはね、そういう理由なのよ。彼も蛇と話せたの」
なまえとハーマイオニーの言葉を聞いて、ハリーの顔からさっと血の気が引いたのが分かった。
「僕が……サラザール・スリザリンと同じ事を…本当に……?」
「皆、ハリーをスリザリンの…、彼の継承者だと思ってしまうかもしれないわ。」
「でも聞いて、ハリー。たとえ同じ力を持っていたって、それは関係ない。あなたはハリー・ポッターで、誰よりも勇敢で、優しい人よ。」
なまえの言葉にハーマイオニーも頷く。
「本当にそう。私たちはハリーを疑ったりしないわ。」
「ていうか、話せるのはすごいことだろ。僕なんか、呪文だってよく噛むのに!」
ロンの冗談に、少しだけ場が和らいだ。
それでも、ハリーの目の奥にはまだ不安が色濃く残っていたけれど──私は、強く握ったハリーの手を離さなかった。
「大丈夫よ、ハリー。私たちは何があっても味方だからね」
なまえがそう囁くと、ハリーは少しだけ表情を緩めた。
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