セドリックと幼なじみ
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セドリックは、足早に廊下を進んだ。
次の授業が始まるまで、もう時間がない。それなのに、思考はさっきの会話に引き戻されるばかりだった。
(もっと構ってやれば、か……)
フレッドの軽口を思い出し、苦く笑う。
僕だって、本当はそんなつもりじゃなかった。
気づけば、なまえが自分の隣から遠ざかっていただけ。
「……僕は、何をやってるんだろうな」
ぼそりと呟いた声は、騒がしい廊下の喧騒にすぐに消えた。
「まてまて、悩める王子様」
突然、背後から肩を組まれ、セドリックは驚きに目を見開く。
「……君はフレッドとジョージ、どっちだ?」
「あっは、どっちだと思う?」
「わかるわけないだろ」
セドリックがため息混じりに答えると、もう一人が隣に並び、「正解」と言わんばかりに肩をすくめた。
「まぁ、今それは重要じゃないだろ?」
「何の用?」
「いやぁ、さっきのセドリックの顔が、あんまりにも『悩める王子様』って感じだったからな」
「放っておくのも悪いと思ってさ」
双子が悪戯っぽく笑い、両側からセドリックを軽く肘で突く。
「別に、悩んでなんか――」
「おいおい、それが通じると思ってんのか? 僕たちが誰よりもよく知ってるんだぜ?」
「なまえのことになると、ほんっとわかりやすいんだから」
心臓が、跳ねる。
「……僕が、何を?」
「んー? 何をって言われてもなぁ」
双子は、お互いに顔を見合わせると、同時ににやりと笑う。
「言葉にするのは難しいけどさ」
「要は、セドリックの気持ちはバレバレだってこと」
セドリックは、言葉を失った。
「……そんなに、わかりやすい?」
「おう」
「ものすごくな」
二人が揃って頷くのを見て、セドリックは小さく息をついた。
「……どうすればいいんだろうな」
つい本音が、ぽろりと零れた。
「話したいのに、どう話せばいいかわからない。今さら、どんな顔をすればいいのかも……」
「バカだなぁ、セドリック」
双子の片方が、呆れたように肩を叩く。
「難しく考えるなよ。お前が話したいなら、話せばいい」
「そうそう。言葉にできないなら、まずは隣に立つことから始めれば?」
「……隣に?」
「そう。僕たちが言うのも変だけどよ、君が横にいるときのなまえは、結構嬉しそうにしてるぜ?」
心臓が、ぎゅっと締めつけられる。
「……本当に?」
「さぁな?」
「確かめるのは、自分自身で、だろ?」
セドリックは、しばらく二人を見つめたあと、ふっと笑った。
「……そうだな」
気づけば、胸の奥のもやが少しだけ晴れていた。
「ありがとう」
「おう、悩める王子様!」
「ま、礼は次のホグズミード、君のおごりってことで!」
「それはまた別の話だろ!」
軽口を叩き合う双子を横目に、セドリックは小さく息を整えた。
(……まずは、隣に立つことから)
それが、今の僕にできる一歩だった。
次の授業が始まるまで、もう時間がない。それなのに、思考はさっきの会話に引き戻されるばかりだった。
(もっと構ってやれば、か……)
フレッドの軽口を思い出し、苦く笑う。
僕だって、本当はそんなつもりじゃなかった。
気づけば、なまえが自分の隣から遠ざかっていただけ。
「……僕は、何をやってるんだろうな」
ぼそりと呟いた声は、騒がしい廊下の喧騒にすぐに消えた。
「まてまて、悩める王子様」
突然、背後から肩を組まれ、セドリックは驚きに目を見開く。
「……君はフレッドとジョージ、どっちだ?」
「あっは、どっちだと思う?」
「わかるわけないだろ」
セドリックがため息混じりに答えると、もう一人が隣に並び、「正解」と言わんばかりに肩をすくめた。
「まぁ、今それは重要じゃないだろ?」
「何の用?」
「いやぁ、さっきのセドリックの顔が、あんまりにも『悩める王子様』って感じだったからな」
「放っておくのも悪いと思ってさ」
双子が悪戯っぽく笑い、両側からセドリックを軽く肘で突く。
「別に、悩んでなんか――」
「おいおい、それが通じると思ってんのか? 僕たちが誰よりもよく知ってるんだぜ?」
「なまえのことになると、ほんっとわかりやすいんだから」
心臓が、跳ねる。
「……僕が、何を?」
「んー? 何をって言われてもなぁ」
双子は、お互いに顔を見合わせると、同時ににやりと笑う。
「言葉にするのは難しいけどさ」
「要は、セドリックの気持ちはバレバレだってこと」
セドリックは、言葉を失った。
「……そんなに、わかりやすい?」
「おう」
「ものすごくな」
二人が揃って頷くのを見て、セドリックは小さく息をついた。
「……どうすればいいんだろうな」
つい本音が、ぽろりと零れた。
「話したいのに、どう話せばいいかわからない。今さら、どんな顔をすればいいのかも……」
「バカだなぁ、セドリック」
双子の片方が、呆れたように肩を叩く。
「難しく考えるなよ。お前が話したいなら、話せばいい」
「そうそう。言葉にできないなら、まずは隣に立つことから始めれば?」
「……隣に?」
「そう。僕たちが言うのも変だけどよ、君が横にいるときのなまえは、結構嬉しそうにしてるぜ?」
心臓が、ぎゅっと締めつけられる。
「……本当に?」
「さぁな?」
「確かめるのは、自分自身で、だろ?」
セドリックは、しばらく二人を見つめたあと、ふっと笑った。
「……そうだな」
気づけば、胸の奥のもやが少しだけ晴れていた。
「ありがとう」
「おう、悩める王子様!」
「ま、礼は次のホグズミード、君のおごりってことで!」
「それはまた別の話だろ!」
軽口を叩き合う双子を横目に、セドリックは小さく息を整えた。
(……まずは、隣に立つことから)
それが、今の僕にできる一歩だった。