クラウン
メンバー　カナ、アルト、ケイ
年齢　不明
性別　多分男性

フリップに書かれた情報はひどく簡潔なものだった。

『動画が投稿されはじめたのは3、4ヶ月前かな。最近SNSですごい速度で拡散されてるんだ』

『すごく引き出しの多い子達だよね。
曲の傾向もそうだけど、ダンスもいろんなジャンルが混ざってる感じがする』

『最初に紹介した仮面は知り合いが作ってるんだって。何個か持っててそれぞれのお気に入りがコレらしいよ』

『モモ大変だ』

『どうしたの！？ユキ！』

『時間が押してるから曲の紹介にいかないといけないらしい』

『それは大変！クラウンでレムナントです！』

スタジオから切り替わった画面に映し出されたのは何処かの練習スタジオのような背側が一面鏡張りの部屋だった。
その中央に背中合わせに立つ3人にはそれぞれ顔の一部を覆う仮面がつけられていた。

両目を隠した子がゆっくり、大きく息を吸い込む。

どこか哀愁の漂う曲調に響く透き通る歌声。

力強い低音と支えるような柔らかいハモリ。

歌詞には似つかわしくない激しいダンスは曲とピッタリとハマって見えた。

「上手な子たちね」

MVがあるわけでもないのに世界観に引き込まれた。

「ねえ、RabbiTubeのアカウントってどうやって作るの」