Story.04≪Chapter.1-4≫

☆☆☆

『カルマが主犯だとすると、神子と何の関係があるんだ?そいつは神子の2年先輩っていうだけで何の接点もないと思うんだけど。』

『粛清の炎ってヤツの個人的な恨みじゃね?でも神子ってヒトに恨まれる様な事したっけ?』

『するワケねぇだろ。道化会はこの島々の現状に不満を持ってる奴と、闇の勢力の残党で構成されてるって先生が言ってたぜ。粛清の炎は闇の勢力の残党に決まってんじゃん。』

『だとしたら、昨日の襲撃は下見ついでにやったんじゃね?通信が出来ない様にジャングルアーマーを置いて、俺らが何処まで役立たずか知る為に。』

『ジャミングアーマーだ、バカ。3年の被害状況から考えると、道化会総出で襲って来たら学院終わりかもな。』

『その前にカルマをとっ捕まえたら状況は変わるかもしれないけど、あいつが追放された後何をしてるのか全然情報が入らないんですけどー。誰か知ってる?』

『道化会の情報を集めろっていう宿題が出て、カルマの同級生っぽい人に聞いてみたんだけど、思い出したくないのか全然話してくれなかった。そんなにヒドかったのか?あの事件。』

『そっから先は当事者にしか分からない出来事。余程ショックが大き過ぎて語りたくないだけか、カルマは本当に無実で彼に濡れ衣を着せた学院を恨んでるから情報提供したくないのどちらかだ。カルマと殺されたファーウェル、仲が良かったらしいから。』

『それが本当だったら、無実を信じてるカルマの同級生が怪しいな。明日、先生方にこっそり聞いてみるか。』


大きなディスプレイに表示されている、『サクレイド学院の裏歴史』の掲示板の書き込みを“誰か”が見ていた。


1年前にプロヴォーク家の長男が殺害された事件が触れられている内容に、その人物は腕を組み始める。


すると新たな書き込みが追加され、どういう記述なのかを見てみた。


『ついさっき、クロスラーンの地下道で変な仮面を被った怪しい奴を見た。昨日襲って来たヤツとは違うデザインの仮面だったけど、うちの担任からは深追いするなって言われたから写真だけ撮っておいた。後で皆に見せよーっと。』


この書き込みの主は“匿名希望”と書かれており、その人物が撮影したと思われる画像は見当たらない。


後に“こちらに見せて欲しい”という返信(レス)が多く寄せられるも、掲載される気配はなかった。


これが道化会の正体を掴むきっかけとなるのか、それとも単なる嘘の情報なのか、この時点ではまだ誰にも分からない…。


To be continued.
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