Story.07≪Chapter.1-7≫
リヴマージも≪ピースリード≫を取り出し、後方で彼らを援護する方向で隣にいるエリザベートに声を掛ける。
「こうなったら仕方ないわ…。私達は援護しましょう」
「分かりましたわ。お父様は後ろに下がって指示を」
「ああ。リヴマージ様、どうかご無理なさらずに。エリザベートもな」
前衛はレヴィンとカイザーとエンドルに加えて3人の傭兵達、後衛はリヴマージとエリザベートとアロガントという陣形を取った所で、2体の怪物達はこちらに目を向ける。
「全テハ…、“仮面の悪魔”様ノ為ニ…」
「ソシテ…、“黒の砂地獄”ノ復讐ヲ果タス為ニ…」
「“黒の砂地獄”?」
「どうせ会員のコードネームだろ。…先手を取るぞ」
怪物の一言の中に聞いた事のない言葉(ワード)を耳にしたレヴィンは疑問を感じるも、カイザーはその予想をしながら風属性の魔力を集中する。
リヴマージは一度気持ちを落ち着かせながら、息を吸って歌い始める。
その歌声は前衛に立つ6人の者達を奮い立たせ、エリザベートとアロガントも強気な目で2体の怪物を見つめている。
すると8人の身体からほのかな光に包まれ、一人の傭兵が拳銃で1体の怪物の右肩に向けて発砲した。
怪物は効かないだろうと思っているのか避けずに弾丸を受けた瞬間、余裕の雰囲気から一転苦痛の声を上げた。
「グゥッ…!?痛ム……ダト……!?」
「ダメージを感じている…!」
これには撃った傭兵も驚いている様だが、その反面、神子(リヴマージ)の歌の効果を肌で感じ取っている。
彼女が自分達の勝利を願い、そして自分が奮起した事に応えるかの様にこちらの攻撃の威力が上昇している。
身体に纏ったほのかな光は、肉体的にも精神的にも己の弱さを払拭させ、カイザーも風属性の魔力が増幅しているのが分かり、余裕の表情を見せる。
「傭兵の攻撃ですらそのザマか。どうやら俺ら9人に対して二人で攻めるのは失敗だった様だな」
「勝手ニ決メ付ケルナ…。我々ニハアノ方ニ貰ッタ“力”ガアル!」
すると1体の怪物の両手から闇属性の魔力が溢れ、それを合わせる事で黒い塊が大きく膨れ上がっていく。
「そうはさせませんわ!バーニング・バタフライ!!」
対してエリザベートは炎属性の魔力を集中する事で2体の怪物達の周りから無数の炎の蝶が現れ、黒い塊を更に大きくさせる1体の怪物の身体に止まろうとする。
「邪魔ハサセヌ!」
そこへもう1体の怪物が右の掌から黒く細いレーザーを放ち、炎の蝶を次々と撃墜する。
しかしその間に火の粉と化した麟粉(りんぷん)が身体に纏わり付いた瞬間、焼ける様な熱さが皮膚に感じさせた。
「小賢シイ真似ヲ…!」
「お前達の様な醜い化け物に言われる筋合いはありませんわ」
エリザベートはゆっくりと≪炎舞扇(エンブセン)≫を横に振るい、炎の蝶達を怪物達の目を覆わせるよう誘導させていく。
「さぁ皆さん、今ですわよ!」
「大惨事になる前に倒すのだ!!」
二人のビューティリス一族の号令によって前衛の6人は一斉に駆け走り、大きな黒い塊をキープする怪物はレヴィンとエンドル、拳銃を持つ傭兵が阻止に向かう。
もう1体の怪物はカイザー、そして剣を持つ傭兵と短剣を持つ傭兵が急接近すると、大きな黒い塊をキープする怪物がそれを上に掲げる様に上げた。
「コウナッタラ…、コノ部屋ゴト破壊シテクレル!!」
この部屋は狭いが故に、放たれたらここにいる全員が確実に巻き込まれる。
「こうなったら仕方ないわ…。私達は援護しましょう」
「分かりましたわ。お父様は後ろに下がって指示を」
「ああ。リヴマージ様、どうかご無理なさらずに。エリザベートもな」
前衛はレヴィンとカイザーとエンドルに加えて3人の傭兵達、後衛はリヴマージとエリザベートとアロガントという陣形を取った所で、2体の怪物達はこちらに目を向ける。
「全テハ…、“仮面の悪魔”様ノ為ニ…」
「ソシテ…、“黒の砂地獄”ノ復讐ヲ果タス為ニ…」
「“黒の砂地獄”?」
「どうせ会員のコードネームだろ。…先手を取るぞ」
怪物の一言の中に聞いた事のない言葉(ワード)を耳にしたレヴィンは疑問を感じるも、カイザーはその予想をしながら風属性の魔力を集中する。
リヴマージは一度気持ちを落ち着かせながら、息を吸って歌い始める。
その歌声は前衛に立つ6人の者達を奮い立たせ、エリザベートとアロガントも強気な目で2体の怪物を見つめている。
すると8人の身体からほのかな光に包まれ、一人の傭兵が拳銃で1体の怪物の右肩に向けて発砲した。
怪物は効かないだろうと思っているのか避けずに弾丸を受けた瞬間、余裕の雰囲気から一転苦痛の声を上げた。
「グゥッ…!?痛ム……ダト……!?」
「ダメージを感じている…!」
これには撃った傭兵も驚いている様だが、その反面、神子(リヴマージ)の歌の効果を肌で感じ取っている。
彼女が自分達の勝利を願い、そして自分が奮起した事に応えるかの様にこちらの攻撃の威力が上昇している。
身体に纏ったほのかな光は、肉体的にも精神的にも己の弱さを払拭させ、カイザーも風属性の魔力が増幅しているのが分かり、余裕の表情を見せる。
「傭兵の攻撃ですらそのザマか。どうやら俺ら9人に対して二人で攻めるのは失敗だった様だな」
「勝手ニ決メ付ケルナ…。我々ニハアノ方ニ貰ッタ“力”ガアル!」
すると1体の怪物の両手から闇属性の魔力が溢れ、それを合わせる事で黒い塊が大きく膨れ上がっていく。
「そうはさせませんわ!バーニング・バタフライ!!」
対してエリザベートは炎属性の魔力を集中する事で2体の怪物達の周りから無数の炎の蝶が現れ、黒い塊を更に大きくさせる1体の怪物の身体に止まろうとする。
「邪魔ハサセヌ!」
そこへもう1体の怪物が右の掌から黒く細いレーザーを放ち、炎の蝶を次々と撃墜する。
しかしその間に火の粉と化した麟粉(りんぷん)が身体に纏わり付いた瞬間、焼ける様な熱さが皮膚に感じさせた。
「小賢シイ真似ヲ…!」
「お前達の様な醜い化け物に言われる筋合いはありませんわ」
エリザベートはゆっくりと≪炎舞扇(エンブセン)≫を横に振るい、炎の蝶達を怪物達の目を覆わせるよう誘導させていく。
「さぁ皆さん、今ですわよ!」
「大惨事になる前に倒すのだ!!」
二人のビューティリス一族の号令によって前衛の6人は一斉に駆け走り、大きな黒い塊をキープする怪物はレヴィンとエンドル、拳銃を持つ傭兵が阻止に向かう。
もう1体の怪物はカイザー、そして剣を持つ傭兵と短剣を持つ傭兵が急接近すると、大きな黒い塊をキープする怪物がそれを上に掲げる様に上げた。
「コウナッタラ…、コノ部屋ゴト破壊シテクレル!!」
この部屋は狭いが故に、放たれたらここにいる全員が確実に巻き込まれる。