ヤラズノアメ
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「沐浴したい。」
「えらい唐突やな。」
今年の梅雨は空梅雨なのか、あまり雨が降らない。
そのせいか気温はどんどん上がり、毎日茹だるような暑さが続いている。
「ホントおかしくなる。耐えられない。」
「そやかて身を清めてどうするん。」
「ねぇ、もう28℃設定やめない?全然涼しくないよぉ。」
「あかん。地球に優しくせな。」
涼しい顔でペロペロとアイスキャンデーを食べるアラシヤマ。
「ていうかさぁ、アラシヤマくんは何で平気そうなワケ。」
「そうやなぁ。まぁわて、特異体質やさかい。」
「特異体質?何それ。」
「言うても信じてくれへんやろ、どうせ。」
「何で端から決めつけるの?」
なんだか信用されていないようで、少しムキになってしまう。
「せやったら絶対驚かへん?」
「驚かないよ。」
「嘘とか言わへん?」
「言わないよ。」
「ぜーったいに馬鹿にせぇへん?」
「もうめんどくさいな!」
何度も念押しされると聞く気が失せる。
「そんなに聞きたいん?」
「言いたくないならもう良いよ。」
「ちょ、ナルはん!ここまできたらもう一押しするんが道理やろ?」
「いや、もう良いよ。なんか面倒だし。引っ張られ過ぎて聞く気失せちゃった。」
「そんなん言わんといて!言うから!全部言っちゃうから!だから聞いとくれやすぅ!」
涙目になってるアラシヤマが、可哀想というより本当に絡みづらい。
しょうがないので聞いてやることにする。
「あー分かった分かった。何かな?特異体質って。」
「つれないお人やわぁ。ほな改めて発表させていただきますえ。」
「はいはい。」
「実はわて・・火が出せるんや。」
「はぁ、」
急にシリアスな雰囲気出してきたけど、ちょっと何言ってるか分からない。
「反応薄ぅ・・」
「だって念押しされたし・・それに、ちょっと意味分からないし。」
「押すなよ押すなよって言われたら押したくならへん?」
何その法則。そんなの芸人しかしないよ。
詳しいことまで分からないが、特殊な世界で生きてきたであろう人のプライベートなことを、根掘り葉掘り聞くのはやはり気が咎める。
それがまさかの法則発動とは思わなんだ。
「まぁ理解できへんのは当たり前やなぁ。普通の人間なら誰でもそうや。せやけど、ホンマに体から火が出るんよ。」
「じゃあ今ここで出せるの?」
やってみてよ、と言うと心なしか動揺した様子で目を逸らすアラシヤマ。
「そ、それがなぁ。ここに来てから出せんへんようなってしもたんや・・」
「それはしょうがないね。点火棒だって不具合はあるよ。」
「そうやなくて!ホンマに火ぃ出せるんや!」
「うんうん、今度新しいの買ってあげるからね。」
「その可哀想な人を見るような目はやめとくれやすぅ!」
キーッとなるアラシヤマを尻目に、ナルは新しいアイスキャンデーにかぶりつくのであった。
ーーーーーーーー
「本当に特異体質なら冬には大活躍だね。」
「ストーブ代わりにどすか?わてはストーブどすか?」
「地球を守るためだよ、アラシヤマくん。」
「どの口が言うとるん?」
「えらい唐突やな。」
今年の梅雨は空梅雨なのか、あまり雨が降らない。
そのせいか気温はどんどん上がり、毎日茹だるような暑さが続いている。
「ホントおかしくなる。耐えられない。」
「そやかて身を清めてどうするん。」
「ねぇ、もう28℃設定やめない?全然涼しくないよぉ。」
「あかん。地球に優しくせな。」
涼しい顔でペロペロとアイスキャンデーを食べるアラシヤマ。
「ていうかさぁ、アラシヤマくんは何で平気そうなワケ。」
「そうやなぁ。まぁわて、特異体質やさかい。」
「特異体質?何それ。」
「言うても信じてくれへんやろ、どうせ。」
「何で端から決めつけるの?」
なんだか信用されていないようで、少しムキになってしまう。
「せやったら絶対驚かへん?」
「驚かないよ。」
「嘘とか言わへん?」
「言わないよ。」
「ぜーったいに馬鹿にせぇへん?」
「もうめんどくさいな!」
何度も念押しされると聞く気が失せる。
「そんなに聞きたいん?」
「言いたくないならもう良いよ。」
「ちょ、ナルはん!ここまできたらもう一押しするんが道理やろ?」
「いや、もう良いよ。なんか面倒だし。引っ張られ過ぎて聞く気失せちゃった。」
「そんなん言わんといて!言うから!全部言っちゃうから!だから聞いとくれやすぅ!」
涙目になってるアラシヤマが、可哀想というより本当に絡みづらい。
しょうがないので聞いてやることにする。
「あー分かった分かった。何かな?特異体質って。」
「つれないお人やわぁ。ほな改めて発表させていただきますえ。」
「はいはい。」
「実はわて・・火が出せるんや。」
「はぁ、」
急にシリアスな雰囲気出してきたけど、ちょっと何言ってるか分からない。
「反応薄ぅ・・」
「だって念押しされたし・・それに、ちょっと意味分からないし。」
「押すなよ押すなよって言われたら押したくならへん?」
何その法則。そんなの芸人しかしないよ。
詳しいことまで分からないが、特殊な世界で生きてきたであろう人のプライベートなことを、根掘り葉掘り聞くのはやはり気が咎める。
それがまさかの法則発動とは思わなんだ。
「まぁ理解できへんのは当たり前やなぁ。普通の人間なら誰でもそうや。せやけど、ホンマに体から火が出るんよ。」
「じゃあ今ここで出せるの?」
やってみてよ、と言うと心なしか動揺した様子で目を逸らすアラシヤマ。
「そ、それがなぁ。ここに来てから出せんへんようなってしもたんや・・」
「それはしょうがないね。点火棒だって不具合はあるよ。」
「そうやなくて!ホンマに火ぃ出せるんや!」
「うんうん、今度新しいの買ってあげるからね。」
「その可哀想な人を見るような目はやめとくれやすぅ!」
キーッとなるアラシヤマを尻目に、ナルは新しいアイスキャンデーにかぶりつくのであった。
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「本当に特異体質なら冬には大活躍だね。」
「ストーブ代わりにどすか?わてはストーブどすか?」
「地球を守るためだよ、アラシヤマくん。」
「どの口が言うとるん?」