ヤラズノアメ
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
昨日は色々と必要なものを買い込んで、気晴らしに外食もしてみた。
スーパーに隣接しているファミレスへ入ってみたはいいが、どうやらこういうところにはあまり来たことが無いようで、ドリンクバーで四苦八苦している姿を側から見ると中々滑稽であった。
「ごめんね?アラシヤマくん。」
「なんですの?わて別に怒ってまへんけど。」
いや、どう考えても怒っている。
というより拗ねている。
部屋の隅でブツブツ言ってる姿は、確実に呪ってるとしか思えない。
「だーからー、笑いすぎちゃったのは謝るよー。まさかドリンクバー初めてだなんて思わなくって。」
「わてが何遍もおんなじボタン押してドリンク止まらへんようになってるのに、それ見て助けるでものうて笑うてるあんさんのことなんか別に怒ってまへんわ。」
「やっぱり怒っていらっしゃる・・」
昨日帰ってきてからずっとこの調子で、呪詛のように繰り返される恨み言。
拗ねるにしても随分と根に持ちすぎではないか。
「もう、ごめんってば。どうしたら許してくれるのよ?」
ジーッと念のこもった視線を向けられる。
なんなんだ、何が言いたいんだ。
「ーーーちにーー」
「え?」
「お友達に・・なっておくれやす。」
「え、友達?」
思っていたものとあまりにもかけ離れた返答に、思わず聞き返してしまった。
それにモジモジしているアラシヤマに少し引いた。
「そうどす・・友達どす。」
「はぁ、それは構わないけど。」
了承するとキラッキラした瞳で見つめてくるアラシヤマ。
バッと勢いよく近付き、ガシッと手を握られた。
「ほ、ほほほんまにえぇんどすか?!わてこないな性格やし、友達一人もおらへんのどす・・せやけど、あんさん友達になってくれはったら人間のお友達第2号どす!」
「2号?」
「へぇ、あんさんは友達2号どす。」
さっきは友達一人もいないって言っていたけど。じゃあ1号は誰なのか。
「友達第1号は、友達と言うより親友、いや、心に友と書いて心友がおるんどす。」
「そりゃまたマブい関係だこと。」
「へぇ!そらもう唯一無二の存在どす!」
あぁ、言わなきゃ良かったと後悔してももう遅い。
彼の心友談義が止まらない止められない。
ここまで愛されている心友とやらには同情を禁じ得ない。
結局この日一日、心友の話をアラシヤマの気がすむまで聞かされるのであった。
--------
「ほんまにえぇ人なんどすぅ、シンタローはんは!」
「へー、シンタローって言うんだー。」
「ナルはんにも、いつか会わせてあげたいどすなぁ。」
「その前に帰れるといいけどね。」
スーパーに隣接しているファミレスへ入ってみたはいいが、どうやらこういうところにはあまり来たことが無いようで、ドリンクバーで四苦八苦している姿を側から見ると中々滑稽であった。
「ごめんね?アラシヤマくん。」
「なんですの?わて別に怒ってまへんけど。」
いや、どう考えても怒っている。
というより拗ねている。
部屋の隅でブツブツ言ってる姿は、確実に呪ってるとしか思えない。
「だーからー、笑いすぎちゃったのは謝るよー。まさかドリンクバー初めてだなんて思わなくって。」
「わてが何遍もおんなじボタン押してドリンク止まらへんようになってるのに、それ見て助けるでものうて笑うてるあんさんのことなんか別に怒ってまへんわ。」
「やっぱり怒っていらっしゃる・・」
昨日帰ってきてからずっとこの調子で、呪詛のように繰り返される恨み言。
拗ねるにしても随分と根に持ちすぎではないか。
「もう、ごめんってば。どうしたら許してくれるのよ?」
ジーッと念のこもった視線を向けられる。
なんなんだ、何が言いたいんだ。
「ーーーちにーー」
「え?」
「お友達に・・なっておくれやす。」
「え、友達?」
思っていたものとあまりにもかけ離れた返答に、思わず聞き返してしまった。
それにモジモジしているアラシヤマに少し引いた。
「そうどす・・友達どす。」
「はぁ、それは構わないけど。」
了承するとキラッキラした瞳で見つめてくるアラシヤマ。
バッと勢いよく近付き、ガシッと手を握られた。
「ほ、ほほほんまにえぇんどすか?!わてこないな性格やし、友達一人もおらへんのどす・・せやけど、あんさん友達になってくれはったら人間のお友達第2号どす!」
「2号?」
「へぇ、あんさんは友達2号どす。」
さっきは友達一人もいないって言っていたけど。じゃあ1号は誰なのか。
「友達第1号は、友達と言うより親友、いや、心に友と書いて心友がおるんどす。」
「そりゃまたマブい関係だこと。」
「へぇ!そらもう唯一無二の存在どす!」
あぁ、言わなきゃ良かったと後悔してももう遅い。
彼の心友談義が止まらない止められない。
ここまで愛されている心友とやらには同情を禁じ得ない。
結局この日一日、心友の話をアラシヤマの気がすむまで聞かされるのであった。
--------
「ほんまにえぇ人なんどすぅ、シンタローはんは!」
「へー、シンタローって言うんだー。」
「ナルはんにも、いつか会わせてあげたいどすなぁ。」
「その前に帰れるといいけどね。」