800文字チャレンジ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
彼は、光り輝いて見えた。
ポケモントレーナーのカブくんのことである。
私は、彼が若い時分からのファンなのだ。リーグカードは全種類集めたし、彼のスポンサーの製品は必ず買うようにしているし、出来る限り現地入りして応援している。
日々、彼の存在そのものに勇気をもらっている私は、救われているといっても過言ではない。
あなたがいるから、頑張れるのだ。
私は、ただのファンだけれど、たまに、彼と出会うことを夢想している。
偶然出会って、握手して、サインをもらって、それから、ツーショットを撮ってもらって。
それから。それから?
いや、それ以上望むことはないだろう。ない、はずだ。
私は、ただのファンなのだから。
自分に言い聞かせるように、私は考える。
分を弁えろ。
私は、ただのファンだろう?
身のほどを知れ。
そうでなくてはならないだろう?
ソファーに腰掛け、画面越しに録画したカブくんを見つめる。
私は、無意識にソファーから立ち上がり、画面の彼に触れた。
「ああ、そんな…………」
私は…………私は、彼に触れたいです。
彼の、隣に立ちたいです。
手を繋ぎ、一緒に歩きたいです。
共に、談笑しながら、食事をしたいです。
彼と…………キスしたいです。
「う、あああぁあぁぁあぁッ!」
私は画面に映る彼にしがみつくかのように、崩れ落ち、泣いた。
涙の雫は、ぼたぼたと床に落ちる。
私は、彼に恋をしてしまったというのか。
一方的に知っているだけの、彼に。
カブくんは、私の存在なんか知らない。私の名前も知らない。年齢が同じであることも、知らない。私がずっと応援していることも、知らない。
私は、ただのファンでいたかった。
涙を袖で無造作に拭う。
せめて、あなたを一所懸命に応援している私の存在を知ってほしい。
私は、若かりし頃に一度だけ、彼にファンレターを送ったことがある。
もう一度、送ろう。ちゃんと、私の気持ちを込めて。
私が送った手紙にカブくんから返事がきて、さらに、昔にも手紙をくれた方ですよね? と書かれていて驚くまで、もうしばらく。
ポケモントレーナーのカブくんのことである。
私は、彼が若い時分からのファンなのだ。リーグカードは全種類集めたし、彼のスポンサーの製品は必ず買うようにしているし、出来る限り現地入りして応援している。
日々、彼の存在そのものに勇気をもらっている私は、救われているといっても過言ではない。
あなたがいるから、頑張れるのだ。
私は、ただのファンだけれど、たまに、彼と出会うことを夢想している。
偶然出会って、握手して、サインをもらって、それから、ツーショットを撮ってもらって。
それから。それから?
いや、それ以上望むことはないだろう。ない、はずだ。
私は、ただのファンなのだから。
自分に言い聞かせるように、私は考える。
分を弁えろ。
私は、ただのファンだろう?
身のほどを知れ。
そうでなくてはならないだろう?
ソファーに腰掛け、画面越しに録画したカブくんを見つめる。
私は、無意識にソファーから立ち上がり、画面の彼に触れた。
「ああ、そんな…………」
私は…………私は、彼に触れたいです。
彼の、隣に立ちたいです。
手を繋ぎ、一緒に歩きたいです。
共に、談笑しながら、食事をしたいです。
彼と…………キスしたいです。
「う、あああぁあぁぁあぁッ!」
私は画面に映る彼にしがみつくかのように、崩れ落ち、泣いた。
涙の雫は、ぼたぼたと床に落ちる。
私は、彼に恋をしてしまったというのか。
一方的に知っているだけの、彼に。
カブくんは、私の存在なんか知らない。私の名前も知らない。年齢が同じであることも、知らない。私がずっと応援していることも、知らない。
私は、ただのファンでいたかった。
涙を袖で無造作に拭う。
せめて、あなたを一所懸命に応援している私の存在を知ってほしい。
私は、若かりし頃に一度だけ、彼にファンレターを送ったことがある。
もう一度、送ろう。ちゃんと、私の気持ちを込めて。
私が送った手紙にカブくんから返事がきて、さらに、昔にも手紙をくれた方ですよね? と書かれていて驚くまで、もうしばらく。