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今回、ウィンチェスター兄弟が出くわした霊は、ナマエ・ミョウジという人物を呪うように術者に操られたものだった。
彼は、あの、スピリチュアリストが多く住む町、リリー・デイルの自称霊能者だ。アメリカ全土を巡業しているらしい。
「ありがとう! アンタら、俺の命の恩人だよ! そうだ、無料で占ってやるよ!」
ナマエは、ふたりに大恩を感じているようだ。朗らかな笑みを浮かべながら、心底嬉しそうに言う。
「そういうのは必要ない」
「気持ちだけもらっておくよ」
「遠慮すんなって!」
ディーンとサムは、別に遠慮をしている訳ではない。
「アンタらのことを占おう。待ってろよ」
そう言うや否や、ナマエは、その場で座り込み、瞑想状態に入る。
「天使や悪魔や人間を巻き込んだ戦争……数多の流血、命の喪失……運命の兄弟……いずれ現れるのは、神……!」
いつもの明朗快活な様子からは一変し、神の御言葉を賜った御使いのような神聖さをもって、ナマエは告げた。
その迫力に、兄弟たちは気圧されそうになる。神聖な存在、あるいは得体の知れない化物が目の前にいるかのような錯覚を起こしそうだ。
「…………」
「ナマエ?」
「おい、大丈夫なのか?」
「私の予言は絶対。お気を付けください」
「おい! おい、ナマエ!」
ディーンがナマエを強く揺さぶると、彼は、ゆっくりと目を開く。
「よう、俺はなんだって? 自分で言ったことは覚えてないんだよなぁ」
「……俺たちは、この先も大変な目に遭うとよ」
「そうか、まあ、人生そういうこともあるよな!」
明るい調子で声を上げるナマエ。
一方、ディーンとサムは、これからの旅路を想い、閉口した。
神とは、「あの」神なのだろうか?
いや、そんなまさか。
ナマエみたいなインチキ臭い霊能者を信じてどうする。
ふたりは目配せをして、そう結論付けた。
しかし、いつか、本当に神が自分たちの目の前に現れることがあったとしたら、殴るのは一発や二発では済まないだろう。
彼は、あの、スピリチュアリストが多く住む町、リリー・デイルの自称霊能者だ。アメリカ全土を巡業しているらしい。
「ありがとう! アンタら、俺の命の恩人だよ! そうだ、無料で占ってやるよ!」
ナマエは、ふたりに大恩を感じているようだ。朗らかな笑みを浮かべながら、心底嬉しそうに言う。
「そういうのは必要ない」
「気持ちだけもらっておくよ」
「遠慮すんなって!」
ディーンとサムは、別に遠慮をしている訳ではない。
「アンタらのことを占おう。待ってろよ」
そう言うや否や、ナマエは、その場で座り込み、瞑想状態に入る。
「天使や悪魔や人間を巻き込んだ戦争……数多の流血、命の喪失……運命の兄弟……いずれ現れるのは、神……!」
いつもの明朗快活な様子からは一変し、神の御言葉を賜った御使いのような神聖さをもって、ナマエは告げた。
その迫力に、兄弟たちは気圧されそうになる。神聖な存在、あるいは得体の知れない化物が目の前にいるかのような錯覚を起こしそうだ。
「…………」
「ナマエ?」
「おい、大丈夫なのか?」
「私の予言は絶対。お気を付けください」
「おい! おい、ナマエ!」
ディーンがナマエを強く揺さぶると、彼は、ゆっくりと目を開く。
「よう、俺はなんだって? 自分で言ったことは覚えてないんだよなぁ」
「……俺たちは、この先も大変な目に遭うとよ」
「そうか、まあ、人生そういうこともあるよな!」
明るい調子で声を上げるナマエ。
一方、ディーンとサムは、これからの旅路を想い、閉口した。
神とは、「あの」神なのだろうか?
いや、そんなまさか。
ナマエみたいなインチキ臭い霊能者を信じてどうする。
ふたりは目配せをして、そう結論付けた。
しかし、いつか、本当に神が自分たちの目の前に現れることがあったとしたら、殴るのは一発や二発では済まないだろう。