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今は昔。人は、遠く離れた土地への連絡手段として、バクオングの大声を使っていたのだという。
私は、通信塔の管理人である。
通信塔というのは、遠い街へ連絡するための施設だ。私は、ここでバクオングと共に暮らしている。
今は、一緒に昼食を摂っているところだ。
「ほら、きのみだよ。お食べ」
「ぶわぉ~」
控えめな性格の相棒ポケモン、バクオングの大好物のカゴのみを、その大きな口へと差し出した。
バクン。ひとくちでカゴのみは食べられた。
バクオングは、おかわりをねだるように、再び大きな口を開ける。可愛い。
「はいはい。ちゃんとあげるからね」
「ぶぉっ」
一食分のカゴのみを食べ終えたバクオングは、満足そうに、ゆっくりと目を閉じた。ごちそうさまの合図である。
その時、昼間の定時連絡の音が鳴り響いた。
ぴりぃー!
遠くの街の通信塔からの、バクオングの鳴き声である。
「よし、こちらからも報せよう」
「ぶお!」
バクオングは、やる気に満ちている様子だ。
「ぴりぃー!」
バクオングの体の管から、笛のような音を届ける。こちらも異常なし、と。
爽やかな風が心地好い、秋の平和な昼下がり。いつの間にか、仕事を終えたバクオングは、うとうとし始めている。
「あはは。寝床へ行こうか」
「ぶぉーん……」
眠そうなバクオングの手を引き、寝室へと向かう。
バクオングを寝かせた後、私は通信塔の掃除をする。まずは、天井のホコリを落とし、次に壁を綺麗にする。最後は、床を濡らした雑巾で拭いて、掃除はおしまい。
「ふう…………」
一息ついた、その時、「ぶぉん」とかすかだが、バクオングの声が聴こえた気がした。昼寝から目が覚めたのだろう。控えめな相棒は、大声で私を呼ぶようなことはしない。ポケモンバトルでは話は別だが。
私とバクオングの寝室へ歩みを進める。
やはり、起きていた。
「ぶわぉー」
「ん?」
バクオングが、何かを私に差し出してきた。
「イチョウの葉だ」
どこからか舞い込んできたのだろう。綺麗に黄葉した一枚の葉。すっかり秋めいてきたな、と感じる。
「これからの季節も、私と共にいてくれる?」
「ぶおん!」
それが、肯定であることが分かった。
私たちは、これからも通信塔の守り手として、共に生きていくのだ。それは、とても素晴らしいことだと思った。
私は、通信塔の管理人である。
通信塔というのは、遠い街へ連絡するための施設だ。私は、ここでバクオングと共に暮らしている。
今は、一緒に昼食を摂っているところだ。
「ほら、きのみだよ。お食べ」
「ぶわぉ~」
控えめな性格の相棒ポケモン、バクオングの大好物のカゴのみを、その大きな口へと差し出した。
バクン。ひとくちでカゴのみは食べられた。
バクオングは、おかわりをねだるように、再び大きな口を開ける。可愛い。
「はいはい。ちゃんとあげるからね」
「ぶぉっ」
一食分のカゴのみを食べ終えたバクオングは、満足そうに、ゆっくりと目を閉じた。ごちそうさまの合図である。
その時、昼間の定時連絡の音が鳴り響いた。
ぴりぃー!
遠くの街の通信塔からの、バクオングの鳴き声である。
「よし、こちらからも報せよう」
「ぶお!」
バクオングは、やる気に満ちている様子だ。
「ぴりぃー!」
バクオングの体の管から、笛のような音を届ける。こちらも異常なし、と。
爽やかな風が心地好い、秋の平和な昼下がり。いつの間にか、仕事を終えたバクオングは、うとうとし始めている。
「あはは。寝床へ行こうか」
「ぶぉーん……」
眠そうなバクオングの手を引き、寝室へと向かう。
バクオングを寝かせた後、私は通信塔の掃除をする。まずは、天井のホコリを落とし、次に壁を綺麗にする。最後は、床を濡らした雑巾で拭いて、掃除はおしまい。
「ふう…………」
一息ついた、その時、「ぶぉん」とかすかだが、バクオングの声が聴こえた気がした。昼寝から目が覚めたのだろう。控えめな相棒は、大声で私を呼ぶようなことはしない。ポケモンバトルでは話は別だが。
私とバクオングの寝室へ歩みを進める。
やはり、起きていた。
「ぶわぉー」
「ん?」
バクオングが、何かを私に差し出してきた。
「イチョウの葉だ」
どこからか舞い込んできたのだろう。綺麗に黄葉した一枚の葉。すっかり秋めいてきたな、と感じる。
「これからの季節も、私と共にいてくれる?」
「ぶおん!」
それが、肯定であることが分かった。
私たちは、これからも通信塔の守り手として、共に生きていくのだ。それは、とても素晴らしいことだと思った。