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ランプポケモン、ランプラー。人の魂を吸いとり、火を灯すと言われている。死期の近い人間を求めて病院をうろついているのだとか。
だから、という訳ではないけれど。
「僕って、やっぱりもうすぐ死ぬんだろうな」
病室の窓の外のランプラーを見て、自分の死を想う。
ランプラーは、ここでは不吉だとされていて、野生のものが現れると追い払うことになっている。
だけど、僕はベッドから出て、窓を開けた。ぴゅう、と冷たい風が静かな病室の中に入ってくる。
「おいでよ」
ランプラーに声をかけてみると、意外にも中に入ってきた。
寒いので、窓を閉める。
「僕の魂が欲しくて来たのかい?」
「ぴゅるいー」
「ははは。なんて言ってるか分からないよ」
ランプラーに向けて手をかざすと、ほんのりとあたたかい。命の温もりだ。
「僕、きっともうすぐ死ぬんだ」
「ぴゅーる……」
なんだか、僕を哀れんでいるみたいな鳴き声を出すランプラー。
ランプラーの揺らめく青紫色の炎を見ていると、不思議と心が穏やかになる。炎は、ゆらゆらと。僕の心をあたためる。
「本当に、死者の魂をくべて燃やしているのかな?」
「ぴゅるーい」
「とっても綺麗な灯りだね。素敵だよ」
「ぴゅいっ」
くるり、と回るランプラー。喜んでいるのだろうか?
可愛らしい仕草に、思わず笑みがこぼれた。こんなに笑うのは、随分と久し振りのことだ。
僕が死んで、肉体から魂が抜けたら、ランプラーに吸いとってもらいたい。そして、僕は青紫色の美しい炎となるのだ。
死は孤独で、寂しくて、悲しいものだと考えて毎日毎日嘆いていたけれど、そんな空想をしていると、死ぬのも悪くないかもしれないと思える。
死は冷たいものだけど、君はあたたかい。この世を君と、さまようのもいい。
「くしゅんっ」
くしゃみが出てしまったので、僕はベッドに戻り、布団に潜る。
少し疲れた。
「おやすみ、ランプラー」
傍でふわふわと浮いているポケモンに声をかけてから、僕はまどろみの中へと意識を沈めた。
だから、という訳ではないけれど。
「僕って、やっぱりもうすぐ死ぬんだろうな」
病室の窓の外のランプラーを見て、自分の死を想う。
ランプラーは、ここでは不吉だとされていて、野生のものが現れると追い払うことになっている。
だけど、僕はベッドから出て、窓を開けた。ぴゅう、と冷たい風が静かな病室の中に入ってくる。
「おいでよ」
ランプラーに声をかけてみると、意外にも中に入ってきた。
寒いので、窓を閉める。
「僕の魂が欲しくて来たのかい?」
「ぴゅるいー」
「ははは。なんて言ってるか分からないよ」
ランプラーに向けて手をかざすと、ほんのりとあたたかい。命の温もりだ。
「僕、きっともうすぐ死ぬんだ」
「ぴゅーる……」
なんだか、僕を哀れんでいるみたいな鳴き声を出すランプラー。
ランプラーの揺らめく青紫色の炎を見ていると、不思議と心が穏やかになる。炎は、ゆらゆらと。僕の心をあたためる。
「本当に、死者の魂をくべて燃やしているのかな?」
「ぴゅるーい」
「とっても綺麗な灯りだね。素敵だよ」
「ぴゅいっ」
くるり、と回るランプラー。喜んでいるのだろうか?
可愛らしい仕草に、思わず笑みがこぼれた。こんなに笑うのは、随分と久し振りのことだ。
僕が死んで、肉体から魂が抜けたら、ランプラーに吸いとってもらいたい。そして、僕は青紫色の美しい炎となるのだ。
死は孤独で、寂しくて、悲しいものだと考えて毎日毎日嘆いていたけれど、そんな空想をしていると、死ぬのも悪くないかもしれないと思える。
死は冷たいものだけど、君はあたたかい。この世を君と、さまようのもいい。
「くしゅんっ」
くしゃみが出てしまったので、僕はベッドに戻り、布団に潜る。
少し疲れた。
「おやすみ、ランプラー」
傍でふわふわと浮いているポケモンに声をかけてから、僕はまどろみの中へと意識を沈めた。