一次創作夢
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男は、正義はあると思っていた。
だから警察官になり、実直に働いていたのだが、汚職や権力闘争を目撃してしまう日々が続き。
それを告発しても上に揉み消され、「もっと上手く生きなよ」と言われる始末。
朝木尊は、絶望した。
警察という組織に失望した。
この世界に、真の正義などないと打ちのめされた。
そうして、尊は警察官を辞める。
それからは、女のところに転がり込んで、ヒモとして暮らしていた。
たまに日雇いのバイトをするが、すぐにパチンコや競馬などのギャンブルで溶かしてしまう。
「俺、ちょっと困ってるんだけど、お金くれない?」
女を後ろから抱き締めながら、耳元で囁く。
抱き締められた女は、「仕方ないなぁ」と、1万円渡した。彼女は、月に8万円くらい尊に差し出している。
「ありがとう。愛してるよ」
女の頬にキスを落とし、甘い言葉を届ける尊。
その後。
「いってきます」
「いってらっしゃい。無理しないでね」
仕事に行く女を笑顔で見送ってから、尊は無表情になった。
今日も、世界はゴミ溜めのよう。
腐り切った“正義”の組織。ありとあらゆる差別。人権の軽視。愚かしい戦争。
「……バカみたい」
ベランダに出た尊は、そう呟いて空を仰ぐ。
「僕は、間違ってないのになぁ……」
間違えているのは、世界の方だ。
尊は、鬱屈した気分を変えるために外出することにした。
特に目的もなく、ふらふらと歩く。
すると、若い男と肩がぶつかった。
「おい、どこ見て歩いてんだよ!」
男は、尊を恫喝した。
「うるさいな」
尊は、自分の襟首を握る男の手を掴み、一本背負いする。
「うわっ!?」
「相手見て喧嘩売りなよ、素人くん」
「お、お前、スジモンか……?」
「さあね」
「クソっ!」
男は、尊の前から逃走した。
「ダッサ」と、ぼそりと言う尊。
しかし、暴力を行使したことによって、少し気分がよくなった。
尊は、そのままパチンコをしに向かう。
結果。1万円が板チョコ一枚になった。
帰宅して、ソファーで眠る。
数時間後。
「ただいま」
「……おかえり。お仕事、お疲れ様」
帰って来た女を出迎えた。
「チョコあげる。甘いもので疲れをとろう」
「うん。ありがとう」
元々は女の金だが、ふたりともそんなことは気にしていない。
「ご飯用意するね」
「手伝おうか?」
「いいよ。座ってて」
「うん。ありがとう」
尊は、ソファーで競馬新聞を読みながら待った。
30分後。
「いただきます」と、ふたりで声を合わせ、夕食にする。
「今日は、なにしてたの?」
「散歩」
「そう」
「そっちは?」
尊が尋ねた。
「ちょっと、困った同僚がいてね」
「よかったら、話してよ」
「うん、ありがとう」
女の愚痴を聞き、法律的に凝らしめてやった方がいいのではないかと考える。
でも。法律も、全てを救うことは出来ないのだと。
そんなことを思い、尊は憂鬱になった。
彼女の同僚を社会的に殺す方法を何通りも考えながら、ただ黙って話を聞いている。
「俺は、いつでも味方だよ」
朝木尊は、それだけ告げた。
だから警察官になり、実直に働いていたのだが、汚職や権力闘争を目撃してしまう日々が続き。
それを告発しても上に揉み消され、「もっと上手く生きなよ」と言われる始末。
朝木尊は、絶望した。
警察という組織に失望した。
この世界に、真の正義などないと打ちのめされた。
そうして、尊は警察官を辞める。
それからは、女のところに転がり込んで、ヒモとして暮らしていた。
たまに日雇いのバイトをするが、すぐにパチンコや競馬などのギャンブルで溶かしてしまう。
「俺、ちょっと困ってるんだけど、お金くれない?」
女を後ろから抱き締めながら、耳元で囁く。
抱き締められた女は、「仕方ないなぁ」と、1万円渡した。彼女は、月に8万円くらい尊に差し出している。
「ありがとう。愛してるよ」
女の頬にキスを落とし、甘い言葉を届ける尊。
その後。
「いってきます」
「いってらっしゃい。無理しないでね」
仕事に行く女を笑顔で見送ってから、尊は無表情になった。
今日も、世界はゴミ溜めのよう。
腐り切った“正義”の組織。ありとあらゆる差別。人権の軽視。愚かしい戦争。
「……バカみたい」
ベランダに出た尊は、そう呟いて空を仰ぐ。
「僕は、間違ってないのになぁ……」
間違えているのは、世界の方だ。
尊は、鬱屈した気分を変えるために外出することにした。
特に目的もなく、ふらふらと歩く。
すると、若い男と肩がぶつかった。
「おい、どこ見て歩いてんだよ!」
男は、尊を恫喝した。
「うるさいな」
尊は、自分の襟首を握る男の手を掴み、一本背負いする。
「うわっ!?」
「相手見て喧嘩売りなよ、素人くん」
「お、お前、スジモンか……?」
「さあね」
「クソっ!」
男は、尊の前から逃走した。
「ダッサ」と、ぼそりと言う尊。
しかし、暴力を行使したことによって、少し気分がよくなった。
尊は、そのままパチンコをしに向かう。
結果。1万円が板チョコ一枚になった。
帰宅して、ソファーで眠る。
数時間後。
「ただいま」
「……おかえり。お仕事、お疲れ様」
帰って来た女を出迎えた。
「チョコあげる。甘いもので疲れをとろう」
「うん。ありがとう」
元々は女の金だが、ふたりともそんなことは気にしていない。
「ご飯用意するね」
「手伝おうか?」
「いいよ。座ってて」
「うん。ありがとう」
尊は、ソファーで競馬新聞を読みながら待った。
30分後。
「いただきます」と、ふたりで声を合わせ、夕食にする。
「今日は、なにしてたの?」
「散歩」
「そう」
「そっちは?」
尊が尋ねた。
「ちょっと、困った同僚がいてね」
「よかったら、話してよ」
「うん、ありがとう」
女の愚痴を聞き、法律的に凝らしめてやった方がいいのではないかと考える。
でも。法律も、全てを救うことは出来ないのだと。
そんなことを思い、尊は憂鬱になった。
彼女の同僚を社会的に殺す方法を何通りも考えながら、ただ黙って話を聞いている。
「俺は、いつでも味方だよ」
朝木尊は、それだけ告げた。
