うちよそ
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八幡城の監視室にて。
「清光、この部屋には誰も近付けないでくださいましね」
「うん。分かった」
「貴方のこと、信じていますよ」
「ありがと」
清光を部屋の戸の前に立たせ、見張りをさせる主。
「うふふ。きっと、そろそろ効果がありますわ」
客間に仕掛けた御札が、室内の壁に映画のスクリーンのように内部を映している。
詠子は、へし切長谷部が結為を押し倒したところで、「まあっ」と声を上げた。
主を獣のように抱く長谷部を見ながら、うっとりとした表情になる。
ここは、愛の迷宮なのだ。
「理性をなくし、八幡の藪知らずに入りましたわね。そこは、禁域。侵してはならない場所でしたのに。貴方は、もうそこから抜け出せませんわ」
そう、それでいい。
結為のへし切長谷部は、詠子からすれば、堕とし甲斐のある存在だった。
だって、結為さんは貴方に堕ちているのですから、貴方も堕ちないと釣り合いが取れませんでしょう?
詠子には、悪意はない。
ただ、ふたりのことを少し調律しただけだ。
なんと悦ばしい光景でしょうか。
詠子は、見事に獲物を仕留めたのだ。
「ふふふっ」
口元を手で隠し、女はクスクス笑う。
何度も何度も、主人である結為を、娘のように思っていたはずの結為を、へし切長谷部は、情欲の剣で貫いている。
一応の同意はあったとはいえ、まさに“犯して”いた。
それがもう、詠子には堪らない。
「貴方、まるで人間みたい」
本当に堪らなかった。神を撃ち落としたかのような心地がする。
その様を見ながら、女は舌なめずりをした。
「あら。わたくしとしたことが、はしたない」
詠子は、自分の刀剣男士たちを堕とした時のような興奮を覚えたが、己を律する。
改めて、ふたりを見た。
結為は気を失っている。
媚薬の効果が切れた長谷部は、青ざめた。
「ふふ。あらあら。これから、どうなさるのかしら?」
ふたりの今後。
越えてしまった一線。戻らない時。抜け出せない迷宮。
全ては、詠子の遊戯盤の上だ。
もっとも、彼女は、遊んでいるつもりはない。
聖性と魔性を併せ持つ巫女は、ただ自由に振る舞っているだけである。
その後。
客間の戸を開けて、長谷部に声をかけた。
長谷部にとっては、呪いのような言葉。
「さようなら、結為さん、へし切長谷部」
去り行く背中に言う。
別に、もう会えなくても構わなかった。
一度ここに招いてしまえば、もう出ることは叶わないのだから。
一度で最後。それが、八幡の藪知らずである。
「清光、この部屋には誰も近付けないでくださいましね」
「うん。分かった」
「貴方のこと、信じていますよ」
「ありがと」
清光を部屋の戸の前に立たせ、見張りをさせる主。
「うふふ。きっと、そろそろ効果がありますわ」
客間に仕掛けた御札が、室内の壁に映画のスクリーンのように内部を映している。
詠子は、へし切長谷部が結為を押し倒したところで、「まあっ」と声を上げた。
主を獣のように抱く長谷部を見ながら、うっとりとした表情になる。
ここは、愛の迷宮なのだ。
「理性をなくし、八幡の藪知らずに入りましたわね。そこは、禁域。侵してはならない場所でしたのに。貴方は、もうそこから抜け出せませんわ」
そう、それでいい。
結為のへし切長谷部は、詠子からすれば、堕とし甲斐のある存在だった。
だって、結為さんは貴方に堕ちているのですから、貴方も堕ちないと釣り合いが取れませんでしょう?
詠子には、悪意はない。
ただ、ふたりのことを少し調律しただけだ。
なんと悦ばしい光景でしょうか。
詠子は、見事に獲物を仕留めたのだ。
「ふふふっ」
口元を手で隠し、女はクスクス笑う。
何度も何度も、主人である結為を、娘のように思っていたはずの結為を、へし切長谷部は、情欲の剣で貫いている。
一応の同意はあったとはいえ、まさに“犯して”いた。
それがもう、詠子には堪らない。
「貴方、まるで人間みたい」
本当に堪らなかった。神を撃ち落としたかのような心地がする。
その様を見ながら、女は舌なめずりをした。
「あら。わたくしとしたことが、はしたない」
詠子は、自分の刀剣男士たちを堕とした時のような興奮を覚えたが、己を律する。
改めて、ふたりを見た。
結為は気を失っている。
媚薬の効果が切れた長谷部は、青ざめた。
「ふふ。あらあら。これから、どうなさるのかしら?」
ふたりの今後。
越えてしまった一線。戻らない時。抜け出せない迷宮。
全ては、詠子の遊戯盤の上だ。
もっとも、彼女は、遊んでいるつもりはない。
聖性と魔性を併せ持つ巫女は、ただ自由に振る舞っているだけである。
その後。
客間の戸を開けて、長谷部に声をかけた。
長谷部にとっては、呪いのような言葉。
「さようなら、結為さん、へし切長谷部」
去り行く背中に言う。
別に、もう会えなくても構わなかった。
一度ここに招いてしまえば、もう出ることは叶わないのだから。
一度で最後。それが、八幡の藪知らずである。
