うちよそ
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鬼兵隊の元に定期的にやって来る医者、摩戸才宴。その才宴のことを“ろくでもない”と思っている酒井友成は、彼の姿を見て、溜め息をついた。
「こんにちは、友成さん」
「こんにちは……」
「今日は、採血だけだよ」
「はい」
才宴は、いつもと同じ笑みで注射器を用意し、採血をする。
「才宴殿は、どうして人殺しを助けるんですか?」
「命は、命だから。変わらないよ、何者も」
「何者も?」
友成は、首を傾げた。
「老いも若きも、聖人も悪人も。等しく助けるんだよ、私はね」
「…………」
一種の狂気を滲ませる才宴。
友成は、それには気付かずに、「立派なことを言うなぁ」と、ぽやんと考えていた。
「はい、終わり。お疲れ様」
「ありがとうございました」
「ところで河上くんとは、どんな感じだい?」
「どんなもこんなもないですよ! チクショー!」
「ははは!」
掴みかかろうとする友成の頭を片手で押さえ付け、才宴は笑う。
「うぎぎぎ…………」
才宴に手を届かせようと足掻くが、身長差もあって、友成の両腕は空をかいた。
「はぁ…………」
わざと大きく溜め息をつく友成。
「そう言う才宴殿は、どうなんですか?」
「私は、相変わらず嫌われているよ」
「なんでそんな平気そうに……辛くないんですか……?」
「私は、幸せだよ。他者を想えるのは、幸せなことだから」
「永遠に一方通行でいいんですか? あなたは」
友成は、少し冷たい心地がして、声を絞り出した。
「ははは! 構わないけれど、永遠なんてないよ。例外なくね」
「やっぱり、おかしな人……」
友成は、肩をすくめる。
その後。友成が去り、才宴は仕事道具を医療鞄に詰めて帰り支度を始めた。
一方、友成は。
「友成」
「万斉さん」
想い人に呼び止められていた。
「ちゃんと才宴先生の言うことを聞いたか? 医者が嫌いなのは分かるが、体は資本でござるよ」
「ちゃんとしましたよ! 子供じゃないんですから!」
「そうでござるか」
友成の頭を撫で、かすかに笑う万斉。
「あの人は、何者なんですか? 晋助殿の旧知なのは知ってますけど」
「“あれ”は、鬼でござるよ」
「鬼?」
「侍でもないのに、戦場を駆け抜けた男でござる」
高杉晋助と同じく、摩戸才宴の戦は終わっていないのであった。
万斉から聞かされた“白蛇の医鬼”の話を、酒井友成は、ようやく摩戸才宴と結び付ける。
「永遠はない、か……」
夜空を見上げて、あの星々は死んでいるのだろうか? と考えた。
「こんにちは、友成さん」
「こんにちは……」
「今日は、採血だけだよ」
「はい」
才宴は、いつもと同じ笑みで注射器を用意し、採血をする。
「才宴殿は、どうして人殺しを助けるんですか?」
「命は、命だから。変わらないよ、何者も」
「何者も?」
友成は、首を傾げた。
「老いも若きも、聖人も悪人も。等しく助けるんだよ、私はね」
「…………」
一種の狂気を滲ませる才宴。
友成は、それには気付かずに、「立派なことを言うなぁ」と、ぽやんと考えていた。
「はい、終わり。お疲れ様」
「ありがとうございました」
「ところで河上くんとは、どんな感じだい?」
「どんなもこんなもないですよ! チクショー!」
「ははは!」
掴みかかろうとする友成の頭を片手で押さえ付け、才宴は笑う。
「うぎぎぎ…………」
才宴に手を届かせようと足掻くが、身長差もあって、友成の両腕は空をかいた。
「はぁ…………」
わざと大きく溜め息をつく友成。
「そう言う才宴殿は、どうなんですか?」
「私は、相変わらず嫌われているよ」
「なんでそんな平気そうに……辛くないんですか……?」
「私は、幸せだよ。他者を想えるのは、幸せなことだから」
「永遠に一方通行でいいんですか? あなたは」
友成は、少し冷たい心地がして、声を絞り出した。
「ははは! 構わないけれど、永遠なんてないよ。例外なくね」
「やっぱり、おかしな人……」
友成は、肩をすくめる。
その後。友成が去り、才宴は仕事道具を医療鞄に詰めて帰り支度を始めた。
一方、友成は。
「友成」
「万斉さん」
想い人に呼び止められていた。
「ちゃんと才宴先生の言うことを聞いたか? 医者が嫌いなのは分かるが、体は資本でござるよ」
「ちゃんとしましたよ! 子供じゃないんですから!」
「そうでござるか」
友成の頭を撫で、かすかに笑う万斉。
「あの人は、何者なんですか? 晋助殿の旧知なのは知ってますけど」
「“あれ”は、鬼でござるよ」
「鬼?」
「侍でもないのに、戦場を駆け抜けた男でござる」
高杉晋助と同じく、摩戸才宴の戦は終わっていないのであった。
万斉から聞かされた“白蛇の医鬼”の話を、酒井友成は、ようやく摩戸才宴と結び付ける。
「永遠はない、か……」
夜空を見上げて、あの星々は死んでいるのだろうか? と考えた。
