うちよそ
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酒井友成は、医者が苦手である。
だから当然、摩戸才宴のことも好きではなかった。
彼は、高杉晋助の知人であり、普通の医者にかかれない鬼兵隊の元に出向き、健康診断を定期的に行う者である。とはいえ、鬼兵隊の一員ではないし、高杉の思想に共感しているワケでもないらしい。
ひとりずつ、身体測定や採血などをされていく鬼兵隊の面々。
「友成さ~ん」
医務室から聴こえる、間延びした才宴の声。
とうとう、友成の番がきた。
「こんにちは」
「……どうも」
「じゃあ、身長と体重測ろうか」
「……はい」
渋々、身長と体重を測られる。
「149㎝、38㎏。低体重だね。あと10㎏は欲しいかなぁ。ちゃんと食事してる?」
「155㎝ありますけど!」
「いや、ないよ」
にべもない。
「じゃ、血圧測ろうか。それで、食事と睡眠は?」
「ちゃんとしてるっ……!」
「そうは思えないけれど」
才宴は、カルテも兼ねている手帳に測定結果を書き連ねていった。
大切なデータは、アナログで保存するに限る。というのが、才宴の信条だった。
「次は、採血ね」
「…………」
袖をまくり、腕を出す。
「友成さん、ついでに骨髄液もくれない?」
「は?」
「ちょっと気になることがあって」
「嫌!」
「残念」
血液を分析機にかけてから、才宴はレントゲン検査をした。
「はい、息を止めて」
言われた通りにする友成。
「はい、もういいよ」
その後は、心電図を取られる。
「うん。問題なし」
ふう、と友成は息を吐いた。この男といると、気が休まらない。
「さて、血液検査の結果だけど、特に数値に問題はないかな」
「……そう」
「ただ……」
「なにか?」
「やっぱり気になるんだよねぇ。君の年齢が」
「前にも言ったけど、私は23歳だから」
「ふぅん」と、顎に手をやる医者。
「あなたのその目、嫌い!」
友成は、観察するような視線を寄越す男を睨んだ。
「私は、君の目が好きだよ。綺麗な金色だよねぇ。ホルマリン漬けにして飾りたいよ」
「……ッ!?」
「ははは! 冗談さ」
口元を押さえて笑う才宴。
冗談だとしても、ぞっとする。
「友成さんは、もっと栄養を採るように。医者の私が言えるのは、それだけだよ」
「はい…………」
白衣を肩にかけた男は、笑顔で手を振り、友成の退室を見送った。
「はぁ~」
大きな溜め息。
改めて、医者は苦手だと思う。その中でも、摩戸才宴は輪をかけて苦手だ。
初対面の時など、注射器を片手に追い回されたし。
でも、鬼兵隊に所属している限り、あの男との関わりを絶つことは出来ないだろう。
酒井友成は、再び大きな溜め息をついた。
だから当然、摩戸才宴のことも好きではなかった。
彼は、高杉晋助の知人であり、普通の医者にかかれない鬼兵隊の元に出向き、健康診断を定期的に行う者である。とはいえ、鬼兵隊の一員ではないし、高杉の思想に共感しているワケでもないらしい。
ひとりずつ、身体測定や採血などをされていく鬼兵隊の面々。
「友成さ~ん」
医務室から聴こえる、間延びした才宴の声。
とうとう、友成の番がきた。
「こんにちは」
「……どうも」
「じゃあ、身長と体重測ろうか」
「……はい」
渋々、身長と体重を測られる。
「149㎝、38㎏。低体重だね。あと10㎏は欲しいかなぁ。ちゃんと食事してる?」
「155㎝ありますけど!」
「いや、ないよ」
にべもない。
「じゃ、血圧測ろうか。それで、食事と睡眠は?」
「ちゃんとしてるっ……!」
「そうは思えないけれど」
才宴は、カルテも兼ねている手帳に測定結果を書き連ねていった。
大切なデータは、アナログで保存するに限る。というのが、才宴の信条だった。
「次は、採血ね」
「…………」
袖をまくり、腕を出す。
「友成さん、ついでに骨髄液もくれない?」
「は?」
「ちょっと気になることがあって」
「嫌!」
「残念」
血液を分析機にかけてから、才宴はレントゲン検査をした。
「はい、息を止めて」
言われた通りにする友成。
「はい、もういいよ」
その後は、心電図を取られる。
「うん。問題なし」
ふう、と友成は息を吐いた。この男といると、気が休まらない。
「さて、血液検査の結果だけど、特に数値に問題はないかな」
「……そう」
「ただ……」
「なにか?」
「やっぱり気になるんだよねぇ。君の年齢が」
「前にも言ったけど、私は23歳だから」
「ふぅん」と、顎に手をやる医者。
「あなたのその目、嫌い!」
友成は、観察するような視線を寄越す男を睨んだ。
「私は、君の目が好きだよ。綺麗な金色だよねぇ。ホルマリン漬けにして飾りたいよ」
「……ッ!?」
「ははは! 冗談さ」
口元を押さえて笑う才宴。
冗談だとしても、ぞっとする。
「友成さんは、もっと栄養を採るように。医者の私が言えるのは、それだけだよ」
「はい…………」
白衣を肩にかけた男は、笑顔で手を振り、友成の退室を見送った。
「はぁ~」
大きな溜め息。
改めて、医者は苦手だと思う。その中でも、摩戸才宴は輪をかけて苦手だ。
初対面の時など、注射器を片手に追い回されたし。
でも、鬼兵隊に所属している限り、あの男との関わりを絶つことは出来ないだろう。
酒井友成は、再び大きな溜め息をついた。
