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「鬼の血が流れてるんだ」と、先輩はいつもの笑みで私に言った。
私が車に轢かれそうになった時。先輩は、片手で車を止めてくれた。
なるほど。あの怪力は、そういうことだったのか。
私は、何故だか冷静に事実を受け止めていた。
ひしゃげた車から降りてきたドライバーは、私たちを……いや、先輩を怖がりながら謝る。
「気にしないでください」
先輩は、ふたりとも無事でよかったですと言った。
私と先輩は、野次馬が増えてきたそこから移動することに。近くの公園へ向かう。
私は、公園の蛇口を捻り、擦りむいた膝を洗った。
「痛い?」
「いえ、そんなには」
「そう」
先輩は、ふう、と息を吐く。
「角、生えてないんですね」
何とはなしに言葉を出した。
「うん。角も牙も退化したらしい」
「そうですか」
「……怖い?」
いたずらな顔をして尋ねる先輩。
「いいえ。鬼でも悪魔でも宇宙人でも、先輩は先輩ですから」
「はは。ありがとう」と、先輩はクスクス笑った。
でも、先輩のしたことが、動画サイトにアップされてしまい、私たちは引き離される。
「先輩!」
「もう人里にはいられないから。さよなら」
「待ってください!」
先輩は、振り返らずに去って行った。いつも側にいた先輩が、遠くなってしまう。
私は、泣いた。声を殺して泣いた。
大切な先輩がいなくなってしまったのに、世界は止まらないまま。私は、悲しみを圧し殺して、日々を過ごしている。
そうして、節分がやってきた。
鬼の面を被った私は、幼い妹に福豆をぶつけられる。
「鬼は外、福は内!」
ひとしきり片付けが終わった後。妹が、「鬼が外にいるよ」と言った。
窓の外。庭に人影がある。赤鬼の面をつけていても、私にはそれが誰か分かった。
窓を開けて、「鬼は内!」と声を上げながら、先輩に抱き付く。
「鬼は内、福も内かい? 欲張りだね」と、聞き慣れた先輩の優しい声がした。
私が車に轢かれそうになった時。先輩は、片手で車を止めてくれた。
なるほど。あの怪力は、そういうことだったのか。
私は、何故だか冷静に事実を受け止めていた。
ひしゃげた車から降りてきたドライバーは、私たちを……いや、先輩を怖がりながら謝る。
「気にしないでください」
先輩は、ふたりとも無事でよかったですと言った。
私と先輩は、野次馬が増えてきたそこから移動することに。近くの公園へ向かう。
私は、公園の蛇口を捻り、擦りむいた膝を洗った。
「痛い?」
「いえ、そんなには」
「そう」
先輩は、ふう、と息を吐く。
「角、生えてないんですね」
何とはなしに言葉を出した。
「うん。角も牙も退化したらしい」
「そうですか」
「……怖い?」
いたずらな顔をして尋ねる先輩。
「いいえ。鬼でも悪魔でも宇宙人でも、先輩は先輩ですから」
「はは。ありがとう」と、先輩はクスクス笑った。
でも、先輩のしたことが、動画サイトにアップされてしまい、私たちは引き離される。
「先輩!」
「もう人里にはいられないから。さよなら」
「待ってください!」
先輩は、振り返らずに去って行った。いつも側にいた先輩が、遠くなってしまう。
私は、泣いた。声を殺して泣いた。
大切な先輩がいなくなってしまったのに、世界は止まらないまま。私は、悲しみを圧し殺して、日々を過ごしている。
そうして、節分がやってきた。
鬼の面を被った私は、幼い妹に福豆をぶつけられる。
「鬼は外、福は内!」
ひとしきり片付けが終わった後。妹が、「鬼が外にいるよ」と言った。
窓の外。庭に人影がある。赤鬼の面をつけていても、私にはそれが誰か分かった。
窓を開けて、「鬼は内!」と声を上げながら、先輩に抱き付く。
「鬼は内、福も内かい? 欲張りだね」と、聞き慣れた先輩の優しい声がした。
