一次創作夢
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同期会に、珍しい奴が来た。
愛坂狂次。俺たちの中で、ずば抜けて成績がよかった男。
「愛坂じゃん。どういう風の吹き回し?」
「たまには、顔を見せようかと思いまして」
「お前、顔見えねぇじゃん」
俺は、笑った。愛坂は、無表情のままでいる。
協会の養成所の同期で集まる飲み会は、不定期で開催された。俺は、都合がつく時だけ、テキトーに参加することにしている。
貸し切った居酒屋で、酒を飲み、他愛ない話をした。
「愛坂、相変わらず飲まないんだな」
「はい」
隣の彼は、烏龍茶を飲んでいる。
「なんで?」
「父親のようになりたくないからです」
「ふーん」
それ以上は訊かない。ワケありの家族だということは、養成所時代から知っているから。
「弟さんは元気?」
「はい。元気ですよ」
「そう」
愛坂に振っていいのは、弟のことだけだ。大切な唯一の家族だと聞いている。
「あなたは、最近どうですか?」
「俺は、まあ、殺したり殺されかけたりだよ。普通、普通」
「そうですか」
それきり、愛坂と俺は話さないまま、同期会は終わった。
気付いてるか? 愛坂。同期が年々減ってることに。
俺は、そのことが少し怖い。
数日後。
「しくじったなぁ…………」
反社の連中を相手にした俺は、最後のひとりが隠し持っていたポケットピストルで腹を撃たれてしまった。
そいつは始末したが、俺は今、無様に倒れている。
医療班が到着するまで、意識を保てるといいが。
布を当てている傷口からは、赤い血が流れ続けている。
「殺し屋が、人並みの最期を迎えられるとは思っていません」
以前、愛坂がそんなことを言っていたな。
お前は、いつも正しい。
そんなことを考えながら、俺は意識を失った。
それから、どのくらい経ったのか。目覚めると、清潔な白い部屋で寝かされていた。
協会の医務室だろう。
「お目覚めですか」
「愛坂?」
見知った包帯男が、ベッドサイドに座っている。
「なんで、お前が?」
「偶然聞いたのですよ。あなたがここにいると。ですから、お見舞いに来ました」
「そうか。ありがとうな」
「今度は、手土産を持って来ますよ」
「はは。どうも」
愛坂は、メモ用紙か何かで折った鶴を俺の頭の横に置き、去って行った。
愛坂狂次にも、同期への情なんてものがあるのかね。
いや、愛坂のことだから、協会に命じられれば、俺も殺すだろう。
俺は、自嘲した。
それでも今は、俺とあいつが仲間なのは確かなんだろうな。
愛坂狂次。俺たちの中で、ずば抜けて成績がよかった男。
「愛坂じゃん。どういう風の吹き回し?」
「たまには、顔を見せようかと思いまして」
「お前、顔見えねぇじゃん」
俺は、笑った。愛坂は、無表情のままでいる。
協会の養成所の同期で集まる飲み会は、不定期で開催された。俺は、都合がつく時だけ、テキトーに参加することにしている。
貸し切った居酒屋で、酒を飲み、他愛ない話をした。
「愛坂、相変わらず飲まないんだな」
「はい」
隣の彼は、烏龍茶を飲んでいる。
「なんで?」
「父親のようになりたくないからです」
「ふーん」
それ以上は訊かない。ワケありの家族だということは、養成所時代から知っているから。
「弟さんは元気?」
「はい。元気ですよ」
「そう」
愛坂に振っていいのは、弟のことだけだ。大切な唯一の家族だと聞いている。
「あなたは、最近どうですか?」
「俺は、まあ、殺したり殺されかけたりだよ。普通、普通」
「そうですか」
それきり、愛坂と俺は話さないまま、同期会は終わった。
気付いてるか? 愛坂。同期が年々減ってることに。
俺は、そのことが少し怖い。
数日後。
「しくじったなぁ…………」
反社の連中を相手にした俺は、最後のひとりが隠し持っていたポケットピストルで腹を撃たれてしまった。
そいつは始末したが、俺は今、無様に倒れている。
医療班が到着するまで、意識を保てるといいが。
布を当てている傷口からは、赤い血が流れ続けている。
「殺し屋が、人並みの最期を迎えられるとは思っていません」
以前、愛坂がそんなことを言っていたな。
お前は、いつも正しい。
そんなことを考えながら、俺は意識を失った。
それから、どのくらい経ったのか。目覚めると、清潔な白い部屋で寝かされていた。
協会の医務室だろう。
「お目覚めですか」
「愛坂?」
見知った包帯男が、ベッドサイドに座っている。
「なんで、お前が?」
「偶然聞いたのですよ。あなたがここにいると。ですから、お見舞いに来ました」
「そうか。ありがとうな」
「今度は、手土産を持って来ますよ」
「はは。どうも」
愛坂は、メモ用紙か何かで折った鶴を俺の頭の横に置き、去って行った。
愛坂狂次にも、同期への情なんてものがあるのかね。
いや、愛坂のことだから、協会に命じられれば、俺も殺すだろう。
俺は、自嘲した。
それでも今は、俺とあいつが仲間なのは確かなんだろうな。
