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クルーウェル先生のことが好きだ。
だから、ミョウジは彼から、ご褒美が欲しくて堪らないのである。
毎朝、制服をピシッと着こなし、髪型もきっちり整えるのは、美しくあれば、先生に振り向いてもらえるかもしれないからだ。
昔は、自身の上背がある体を持て余し、背中を丸めてしまっていたが、彼に恋してからは、立ち居振る舞いにも気を遣うようにしている。トップモデルを参考に、立ち方や歩き方、果ては笑い方まで研究し、綺麗な所作を身に付けたのだ。
「おはようございます、クルーウェル先生っ!」
それから、必ずクルーウェル先生が居そうなところへ向かい、元気に(やや元気過ぎるが)挨拶をするのが、ミョウジの日課だ。
「おはよう、ミョウジ」
先生はいつも、ミョウジとは対照的に、冷たいとも言えるほど涼やかに挨拶を返す。そんな、自分には無い清涼さにも憧れてしまう。
気付けば、彼の一挙手一投足を目で追っている自分がいる。しかし、授業には真剣に取り組み、褒めてもらおうと努力している。彼の授業をおろそかにするなんて、あってはならないのだから。
間違えることもあるが、恐れずに発言をしたり、課題をしっかりとこなしたり、分からないことはその日のうちに質問した。けれど、そんな態度を褒められたことはない。
授業終わりには、何か手伝うことはないかと先生を窺い、たまには手伝いを頼まれるのだが、お礼は言われても、褒められたことはない。それでも、まずは彼に「グッボーイ!」と笑顔で言われることを夢に見て、努力を続けている。
そして、いつかはクルーウェル先生と両想いになりたい。
ミョウジは、先生への思慕を胸に抱きながら、寮へと帰った。
◆◆◆
デイヴィス・クルーウェルは、ミョウジのことを憎からず思っている。自分の気を引こうと必死なところが、可愛らしく、好ましい。朝の挨拶に始まり、その日の授業終わりまで、彼を密かに目で追ってしまうほどには。
ミョウジは、特別目を引く生徒ではなかったが、近頃は彼の長身も相まって、存在感を放っている。
と、思うのは彼が自分のお気に入りだからだろうか? クルーウェルは自問する。
しかし、素っ気ない態度をとるのは、ミョウジにからかい甲斐があり過ぎるからだ。あからさまに落ち込むところが、けれど、すぐに立ち直ってこちらに向かって来る様が、愛おしい。
あの大きな仔犬にご褒美をあげるのは、いつにしようか。
クルーウェルは小さく笑み、制服を美しく着こなしている、すらっとした後ろ姿の生徒を見つめた。
大型犬男主×クルーウェル(ツイステ)/仕舞縞様
リクエストありがとうございました!
2020/08/01
だから、ミョウジは彼から、ご褒美が欲しくて堪らないのである。
毎朝、制服をピシッと着こなし、髪型もきっちり整えるのは、美しくあれば、先生に振り向いてもらえるかもしれないからだ。
昔は、自身の上背がある体を持て余し、背中を丸めてしまっていたが、彼に恋してからは、立ち居振る舞いにも気を遣うようにしている。トップモデルを参考に、立ち方や歩き方、果ては笑い方まで研究し、綺麗な所作を身に付けたのだ。
「おはようございます、クルーウェル先生っ!」
それから、必ずクルーウェル先生が居そうなところへ向かい、元気に(やや元気過ぎるが)挨拶をするのが、ミョウジの日課だ。
「おはよう、ミョウジ」
先生はいつも、ミョウジとは対照的に、冷たいとも言えるほど涼やかに挨拶を返す。そんな、自分には無い清涼さにも憧れてしまう。
気付けば、彼の一挙手一投足を目で追っている自分がいる。しかし、授業には真剣に取り組み、褒めてもらおうと努力している。彼の授業をおろそかにするなんて、あってはならないのだから。
間違えることもあるが、恐れずに発言をしたり、課題をしっかりとこなしたり、分からないことはその日のうちに質問した。けれど、そんな態度を褒められたことはない。
授業終わりには、何か手伝うことはないかと先生を窺い、たまには手伝いを頼まれるのだが、お礼は言われても、褒められたことはない。それでも、まずは彼に「グッボーイ!」と笑顔で言われることを夢に見て、努力を続けている。
そして、いつかはクルーウェル先生と両想いになりたい。
ミョウジは、先生への思慕を胸に抱きながら、寮へと帰った。
◆◆◆
デイヴィス・クルーウェルは、ミョウジのことを憎からず思っている。自分の気を引こうと必死なところが、可愛らしく、好ましい。朝の挨拶に始まり、その日の授業終わりまで、彼を密かに目で追ってしまうほどには。
ミョウジは、特別目を引く生徒ではなかったが、近頃は彼の長身も相まって、存在感を放っている。
と、思うのは彼が自分のお気に入りだからだろうか? クルーウェルは自問する。
しかし、素っ気ない態度をとるのは、ミョウジにからかい甲斐があり過ぎるからだ。あからさまに落ち込むところが、けれど、すぐに立ち直ってこちらに向かって来る様が、愛おしい。
あの大きな仔犬にご褒美をあげるのは、いつにしようか。
クルーウェルは小さく笑み、制服を美しく着こなしている、すらっとした後ろ姿の生徒を見つめた。
大型犬男主×クルーウェル(ツイステ)/仕舞縞様
リクエストありがとうございました!
2020/08/01