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愛する人がいなくなった時、世界は色を失った。
そんなオレの人生を再び彩ってくれたのは、多くの出会い。
マシュやカルデアの職員やサーヴァントのみんな。
いつからかオレには、特別な人が出来た。
サーヴァントだと言われても、死者だと言われても、この想いは止められない。
「ヘクトール」
「なんです? マスター」
「……ごめん。なんでもない」
彼の袖を引く指をそのままに、オレは謝った。
「なんでもないってことはないでしょう」
「……オレのことを好きになってよ」
「好きですよ」
「そうじゃなくて…………」
分かってて言ってるんだろうな。
オレだって理解してるよ。
“生者は死者の為に煩わさるべからず”
そう言ったのは、洋画家の巨匠だったか。
“死者に心を残すなかれ”
そう警告したのは、親族の誰だったか。
それでもオレは、あなたが好きだよ。
だって、もう言葉を交わしてしまったんだから。今を生きてる人としか思えないよ。
愛してるんだ。どうしようもなく。
隣にいるヘクトールとは、別のヘクトールと会った時。オレは、あの時を彼との初めての出会いだと思ってる。
あの時、あなたはオレを殺そうとしたね。オレは、あの時に自分の役割の重さを実感したんだ。
カルデアであなたを召喚した時に、オレはすでにヘクトールのことが好きだったんだよ。
たくさんの特異点を越えて、オレの世界は色付いた。
でも、欠けたままの色もある。新たに欠けた色もある。
オレが失ったのは、燃えるような夕焼け色。命を落として逝った人の色。
あなたがくれたのは、赤色。血の色。英雄の色。恋の色。
「ヘクトール、一緒に食堂に行こう」
「了解」
やっぱりオレには、サーヴァントだとしても、人じゃないとは思えないよ。
オレが多くのサーヴァントのマスターたる所以は、そういうところにあると思う。ひとりひとりに向き合ってきたから、今があるんだと思う。
ヘクトールへの想いは、絶対に手放さない。
そんなオレの人生を再び彩ってくれたのは、多くの出会い。
マシュやカルデアの職員やサーヴァントのみんな。
いつからかオレには、特別な人が出来た。
サーヴァントだと言われても、死者だと言われても、この想いは止められない。
「ヘクトール」
「なんです? マスター」
「……ごめん。なんでもない」
彼の袖を引く指をそのままに、オレは謝った。
「なんでもないってことはないでしょう」
「……オレのことを好きになってよ」
「好きですよ」
「そうじゃなくて…………」
分かってて言ってるんだろうな。
オレだって理解してるよ。
“生者は死者の為に煩わさるべからず”
そう言ったのは、洋画家の巨匠だったか。
“死者に心を残すなかれ”
そう警告したのは、親族の誰だったか。
それでもオレは、あなたが好きだよ。
だって、もう言葉を交わしてしまったんだから。今を生きてる人としか思えないよ。
愛してるんだ。どうしようもなく。
隣にいるヘクトールとは、別のヘクトールと会った時。オレは、あの時を彼との初めての出会いだと思ってる。
あの時、あなたはオレを殺そうとしたね。オレは、あの時に自分の役割の重さを実感したんだ。
カルデアであなたを召喚した時に、オレはすでにヘクトールのことが好きだったんだよ。
たくさんの特異点を越えて、オレの世界は色付いた。
でも、欠けたままの色もある。新たに欠けた色もある。
オレが失ったのは、燃えるような夕焼け色。命を落として逝った人の色。
あなたがくれたのは、赤色。血の色。英雄の色。恋の色。
「ヘクトール、一緒に食堂に行こう」
「了解」
やっぱりオレには、サーヴァントだとしても、人じゃないとは思えないよ。
オレが多くのサーヴァントのマスターたる所以は、そういうところにあると思う。ひとりひとりに向き合ってきたから、今があるんだと思う。
ヘクトールへの想いは、絶対に手放さない。