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真冬の昼下がり、冷たい風から逃げるようにカフェに入った。
「ふう……」
マフラーとコートを脱ぐ。
カプチーノをひとつ、注文した。
俺は、しばし考え事をする。好きな男について。
ケビンは、善人だ。俺は、悪人だ。住む場所は同じでも、決定的に世界が違う気がした。
そんな相手に恋をしている。どうしようもない。
俺は、ドラッグの売人で、お前は、キャンディショップの店員。
ろくでもない夢を売るのが俺で、まともな夢を売るのがケビンだ。
カプチーノが運ばれてきた。一口飲む。チョコレートパウダーのほんのりとした甘味と、コーヒーの苦味が美味しい。
「…………」
俺は、この想いを告げることが出来ないでいる。きっと、ケビンは俺が嫌いだし、実のところ恋人がいたりするのかもしれないし。怖いから、曖昧なままにしていた。
しかし、俺の想いは、割れない風船ガムみたいに膨らみ続けている。それを持て余す。
どうしたらいいのか、分からないんだ。
ガキみたいに、ケビンをからかうことしか出来ない。バカみたいだ。
カプチーノを飲み干し、カフェを後にする。
寒空の下を歩いて、仕事に向かう。
今日は、大麻を売る予定だ。大麻は、若い奴らによく売れる。
こんなことをしてるから、地獄に落ちるんだよ。
でも、他に生きる術を知らない。今更、足を洗うことも無理だ。
その後。仕事終わりに、キャンディクラブへ寄る。
「よう、ケビン」
「げっ」
「失礼だな、人の顔見て」
「帰ってくれ」
「俺は、お客様だぞ」
露骨に嫌そうな顔をされた。無理もない。
「お早めにお帰りくださいませ、お客様」と、ケビンは苦い表情で言う。
「そうだなぁ、チョコレート味のキャンディをふたつくれ」
「……オーケー」
金を払い、飴玉をふたつ受け取った。
「お疲れさん」と言いながら、キャンディをひとつケビンに渡す。
もうひとつは、その場で自分の口に入れた。
「ああ、ありがとう」
ケビンは、お礼を言って、飴を口に放り込む。
やっぱり、善い奴だな。
「ふう……」
マフラーとコートを脱ぐ。
カプチーノをひとつ、注文した。
俺は、しばし考え事をする。好きな男について。
ケビンは、善人だ。俺は、悪人だ。住む場所は同じでも、決定的に世界が違う気がした。
そんな相手に恋をしている。どうしようもない。
俺は、ドラッグの売人で、お前は、キャンディショップの店員。
ろくでもない夢を売るのが俺で、まともな夢を売るのがケビンだ。
カプチーノが運ばれてきた。一口飲む。チョコレートパウダーのほんのりとした甘味と、コーヒーの苦味が美味しい。
「…………」
俺は、この想いを告げることが出来ないでいる。きっと、ケビンは俺が嫌いだし、実のところ恋人がいたりするのかもしれないし。怖いから、曖昧なままにしていた。
しかし、俺の想いは、割れない風船ガムみたいに膨らみ続けている。それを持て余す。
どうしたらいいのか、分からないんだ。
ガキみたいに、ケビンをからかうことしか出来ない。バカみたいだ。
カプチーノを飲み干し、カフェを後にする。
寒空の下を歩いて、仕事に向かう。
今日は、大麻を売る予定だ。大麻は、若い奴らによく売れる。
こんなことをしてるから、地獄に落ちるんだよ。
でも、他に生きる術を知らない。今更、足を洗うことも無理だ。
その後。仕事終わりに、キャンディクラブへ寄る。
「よう、ケビン」
「げっ」
「失礼だな、人の顔見て」
「帰ってくれ」
「俺は、お客様だぞ」
露骨に嫌そうな顔をされた。無理もない。
「お早めにお帰りくださいませ、お客様」と、ケビンは苦い表情で言う。
「そうだなぁ、チョコレート味のキャンディをふたつくれ」
「……オーケー」
金を払い、飴玉をふたつ受け取った。
「お疲れさん」と言いながら、キャンディをひとつケビンに渡す。
もうひとつは、その場で自分の口に入れた。
「ああ、ありがとう」
ケビンは、お礼を言って、飴を口に放り込む。
やっぱり、善い奴だな。