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心の中みたいな、真っ黒な喪服を着て、参列する。
親友のラウーロの葬式は、粛々と進んでいく。
俺は、泣くことすら出来ないでいた。
せめて、彼が安らかに眠れるように、と。神に祈り、俺は唇を噛み締める。
墓標に刻まれた名は、確かに俺の親友で。深い悲しみに包まれた。
墓に、白百合の花束を供える。
なあ、俺が、お前のこと好きだって言っていたら、どう返事をした?
答えのない問いに、意味などない。
この想いは、一輪の花のようだ。ラウーロが種を植えて、勝手に育ってきた。お前なしでも、花は枯れずに咲いている。ひとりぼっちで。
俺は、社会福祉公社作戦部2課に所属を変えるつもりだ。義体の少女を預かり、少しでもお前に近付きたい。もう手続きは済んでいる。
俺の兄弟となる少女の名前は、カルメン。きっと、条件付けのせいで、俺に恋慕のような感情を抱くであろう少女。
俺は、彼女をどう扱うのだろう? 道具? 妹? 別の何か?
今はまだ、分からない。
ひとりきりになった墓地で、親友に話しかける。寒風が、俺の体を撫でた。
「ラウーロ。俺は、エルザを妬んでいる。お前と一緒に死んだ少女を、羨ましく思っている。はぁ。こんなこと言われても困るよな。俺は、舞台を降り損なったつまらない役者だよ」
舞台の上に置き去りにされて、踊ることもままならない男。
悲しい花を心に持つ、哀れな男。
お前が死んでから、自分の恋に気付くなんて、愚かだ。
俺に救いが訪れるとしたら、それは“死”だけだろう。
いつか、その時が来たら、お前の元へ行けるか?
少女を戦わせる俺たちは、地獄行きだろうから、きっと会える。
再会出来たら、この想いを告げられるだろうか?
言えないな。俺はカトリックだから、この気持ちが罪深いものだと考えている。
ただの親友として、お前に会いに行くよ。
俺は、カルメンを地獄へ向かう切符にする。こんな人間は、ろくでもないよな。
主よ、俺を地獄に落としたまえ。
親友のラウーロの葬式は、粛々と進んでいく。
俺は、泣くことすら出来ないでいた。
せめて、彼が安らかに眠れるように、と。神に祈り、俺は唇を噛み締める。
墓標に刻まれた名は、確かに俺の親友で。深い悲しみに包まれた。
墓に、白百合の花束を供える。
なあ、俺が、お前のこと好きだって言っていたら、どう返事をした?
答えのない問いに、意味などない。
この想いは、一輪の花のようだ。ラウーロが種を植えて、勝手に育ってきた。お前なしでも、花は枯れずに咲いている。ひとりぼっちで。
俺は、社会福祉公社作戦部2課に所属を変えるつもりだ。義体の少女を預かり、少しでもお前に近付きたい。もう手続きは済んでいる。
俺の兄弟となる少女の名前は、カルメン。きっと、条件付けのせいで、俺に恋慕のような感情を抱くであろう少女。
俺は、彼女をどう扱うのだろう? 道具? 妹? 別の何か?
今はまだ、分からない。
ひとりきりになった墓地で、親友に話しかける。寒風が、俺の体を撫でた。
「ラウーロ。俺は、エルザを妬んでいる。お前と一緒に死んだ少女を、羨ましく思っている。はぁ。こんなこと言われても困るよな。俺は、舞台を降り損なったつまらない役者だよ」
舞台の上に置き去りにされて、踊ることもままならない男。
悲しい花を心に持つ、哀れな男。
お前が死んでから、自分の恋に気付くなんて、愚かだ。
俺に救いが訪れるとしたら、それは“死”だけだろう。
いつか、その時が来たら、お前の元へ行けるか?
少女を戦わせる俺たちは、地獄行きだろうから、きっと会える。
再会出来たら、この想いを告げられるだろうか?
言えないな。俺はカトリックだから、この気持ちが罪深いものだと考えている。
ただの親友として、お前に会いに行くよ。
俺は、カルメンを地獄へ向かう切符にする。こんな人間は、ろくでもないよな。
主よ、俺を地獄に落としたまえ。