創作企画「冥冥の澱」2
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
卒業して、僕は、矢木教会の牧師になった。それから、離人症は治ったみたい。感覚と自覚がリンクしている。
穣さんに、言いたいことがあるんだ。
「こんにちは!」
「いらっしゃい、六助くん」
いつも通り、あなたに会いに来たけど。いつもとは少し違う。少しだけ、緊張している。
しばらく他愛ないことを話してから。僕は、どきどきしながら、切り出した。
「穣さん、僕と……結婚してください……!」
「けっ……こん……?」
「うん。矢木教会で式は挙げてくれるよ」
「僕でよければ……」
「穣さんがいいの!」
「ありがとう。嬉しいよ。六助くんと結婚したい」
ふたりで、照れながら微笑み合う。
「じゃあ、僕の知り合いのウェディングプランナーさんに色々相談してもいいかな?」
「うん……」
その後は、あっという間の日々だった。
「はじめまして。あたしは、ウェディングプランナーの十星子です。よろしくお願いしますね」
「はじめまして、熊谷穣です。よろしくお願いします」
「まずは、パートナーシップ宣誓制度の申請ですね」
星子さんは、役所に持っていくものや必要な書類などを全て教えてくれる。
「宣誓証明書を受け取ってから、式を執り行います。六助くん、矢木教会でするのよね?」
「うん」
「熊谷さんも同意見ですか?」
「はい」
「では、日取りは?」
「6月がいい」
「六助くんの好きなようにしてほしいです」
「分かりました。次は、式で行うことを詰めていきます」
星子さんは、テキパキとタブレットに決まったことを書き込んでいく。
横目で穣さんを見たら、目が合った。どんどん“結婚”の現実感が出て来て、ふたりではにかむ。
大好きだよ。
◆◆◆
白いタキシードを着た僕と、黒いタキシードを着た穣さんが、祭壇の前に立つ。
「おふたりは、病める時も、健やかなる時も、共にあることを誓いますか?」
「おふたりは、自らの欲するところを為し、ここに辿り着きましたか?」
牧師として、パパとママが尋ねた。
「はい……!」
「はい」
「指輪の交換をどうぞ」と、パパ。
リングボーイから指輪を受け取って、穣さんと交換する。お揃いの指輪を左手の薬指にした。
「では、誓いのキスを」と、ママ。
「愛してるよ」
「愛してる」
ぎゅっと抱き付いて、唇にキスをする。唇へするのは、始めて。
それから、腕を組んで、鐘の音を聴きながら、色とりどりの花が舞う中を歩いた。
みんな、拍手してくれてる。
結婚式を終えて。
ふたりで同じ家に帰る。
「ただいま」
「おかえり」
これからも、ずーっと一緒だよ!
穣さんに、言いたいことがあるんだ。
「こんにちは!」
「いらっしゃい、六助くん」
いつも通り、あなたに会いに来たけど。いつもとは少し違う。少しだけ、緊張している。
しばらく他愛ないことを話してから。僕は、どきどきしながら、切り出した。
「穣さん、僕と……結婚してください……!」
「けっ……こん……?」
「うん。矢木教会で式は挙げてくれるよ」
「僕でよければ……」
「穣さんがいいの!」
「ありがとう。嬉しいよ。六助くんと結婚したい」
ふたりで、照れながら微笑み合う。
「じゃあ、僕の知り合いのウェディングプランナーさんに色々相談してもいいかな?」
「うん……」
その後は、あっという間の日々だった。
「はじめまして。あたしは、ウェディングプランナーの十星子です。よろしくお願いしますね」
「はじめまして、熊谷穣です。よろしくお願いします」
「まずは、パートナーシップ宣誓制度の申請ですね」
星子さんは、役所に持っていくものや必要な書類などを全て教えてくれる。
「宣誓証明書を受け取ってから、式を執り行います。六助くん、矢木教会でするのよね?」
「うん」
「熊谷さんも同意見ですか?」
「はい」
「では、日取りは?」
「6月がいい」
「六助くんの好きなようにしてほしいです」
「分かりました。次は、式で行うことを詰めていきます」
星子さんは、テキパキとタブレットに決まったことを書き込んでいく。
横目で穣さんを見たら、目が合った。どんどん“結婚”の現実感が出て来て、ふたりではにかむ。
大好きだよ。
◆◆◆
白いタキシードを着た僕と、黒いタキシードを着た穣さんが、祭壇の前に立つ。
「おふたりは、病める時も、健やかなる時も、共にあることを誓いますか?」
「おふたりは、自らの欲するところを為し、ここに辿り着きましたか?」
牧師として、パパとママが尋ねた。
「はい……!」
「はい」
「指輪の交換をどうぞ」と、パパ。
リングボーイから指輪を受け取って、穣さんと交換する。お揃いの指輪を左手の薬指にした。
「では、誓いのキスを」と、ママ。
「愛してるよ」
「愛してる」
ぎゅっと抱き付いて、唇にキスをする。唇へするのは、始めて。
それから、腕を組んで、鐘の音を聴きながら、色とりどりの花が舞う中を歩いた。
みんな、拍手してくれてる。
結婚式を終えて。
ふたりで同じ家に帰る。
「ただいま」
「おかえり」
これからも、ずーっと一緒だよ!